北アルプス黒部源流を巡る【最終日:黒部五郎小屋~折立へ】

雲ノ平
08 /10 2017
さて、今回も前回からの続きです。

前日に、雲ノ平から、黒部源流を巡って、富山と岐阜・長野の3県に跨る県境を通り抜けた後
最終日である6日(日)は、黒部五郎小屋キャンプ場から黒部五郎岳、北ノ俣岳を越えて再び太郎平に舞い戻り、一気に折立へと下山するといった、標準コースタイムで10時間を超える初日に匹敵する長丁場が待ち構えていました。


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【早朝、黒部五郎岳へ向かう道程から見上げるカールは異世界の光景】

しかし、
ここまでの4日(金)・5日(土)の二日間でしっかりテントで休んでいるため体調はまずまずでしたが、使い切った足の回復が追い付いておらず、平地や下りはともかく登りに不安を掲げながらの最終日となりました。

それではスタートです。


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【4時】
昨晩19時ごろから深夜2時ごろまで結構な雨が降り続けたため、テントの中で不安な一夜を過ごしましたが、何とか雨も上がったようで、最終日の行程に備えてテントの中で朝食を摂り始めました。

いやあ一時はどうなる事かと思いました。
テントに浸水してこないか心配になりましたが、Xアドベンチャーの、トレックドーム1は、フライからはもちろん、床からの浸水も無く、見事耐えきってくれました。


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【5時半】
テントもたたみ、出発の準備も整え一晩世話になったキャンプ場を後にします。

しかし、ほとんど撤収済ですね。みんな片付けが早いなぁ・・・


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薄曇り空の下、まずは黒部五郎岳へと、カール方面コースの登山道へと進路を取ります。


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さよなら黒部五郎小屋。
こじんまりとしていながらも、中々居心地の良い場所でした。
生ビールが美味かった・・・


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曇りがちだった空は、歩くにしたがって日が射しはじめ、次第に黒部五郎のカールが垣間見える様になってきました。
おお・・・何だかこれは美しい物が拝める予感をさせられます。


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しかし、意外にバラエティに富んだ道程でもあり、昨晩の雨で濡れた上に、苔むした岩場の中を木々にザックをひっかけながら進んだりする道もある中、苦労して先へと進みます。


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そして次第に視界は開けていき、黒部五郎のカール内へと足を踏み入れます。


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カール内は雪解け水が豊富で、小川の流れる登山道を岩に描かれた白いペイントを見失わないように歩いていきます。


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カール内に雲がかかった幻想的な光景。

なるほど、確かに霧がかかったらこの広いカール内では道を見失いますね。


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その後も、岩の中を飛び跳ねる様に歩くに登山道を進めば、美しいカールが次第に大きく眼前に広がって行きます。

その迫力と、美しさにたびたび足を止めては見惚れてしまうような景色でした。


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カールの中心部を勢いよく流れる雪解け水の小川が作り出す幻想的な光景。

朝方でありますが、相変わらず暑い日差しの中、源流の水をたっぷりと堪能しました。
やっぱり雪解け水は冷たくて美味いぜ!!


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【6時40分】
カールも最深部にたどり着き、いよいよ黒部五郎岳登頂に向けて、美しいと感嘆していたカールを登らなくてはならなくなりました。

これがまた、見上げる壁のような急登で、岩場の登山道をジグザグに縫うようにして登らなければならない、終わった足に堪える道のりの始まりでした。


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【7時】
ようやく、黒部五郎岳の肩にたどり着きました。

眼下にはこの先の道程が、緑の1本の線となって山の中刻まれています。
幻想的だなぁ・・・


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大きな岩の上を伝うように歩く黒部五郎の肩を抜けて、太郎方面への分岐は一先ず、黒部五郎岳山頂に寄り道することとします。

分岐点から、コースタイムで10分程度の道程であり、流石に折角来たのだから寄って行かないのは勿体ないですね。


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【7時半】
黒部五郎岳山頂に到着。

小屋からおよそ2時間でたどり着くことが出来ました。
良くここまで終わった脚で来れたものです。


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そして山頂は大展望。
キャンプ場からも見ることが出来た笠ヶ岳

なお、この後どんどん雲が上がってきて視界は無くなってしまったため、この時間がこの日最後の絶景を堪能できた時間でした。


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そして、槍ヶ岳。
きっとこの日は山頂は人でいっぱいだったことでしょうね。


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先ほど死にそうになりながら登ってきたカールと、背後には早朝に別れを告げた、赤牛岳、水晶岳、鷲羽岳が、遥か遠くにかすんで見えていました。


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最後に薬師岳と、背後に小さく立山の頭が見えていました。

いや~実にすばらしい展望です。

ずっと雲の流れるままに任せて眺めていたいところですが、まだ今日の序盤も序盤であり、速やかに先を急ぐこととします。


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【8時】
黒部五郎岳の山頂をさった後、肩からの急降を降りて稜線に降り立ったころには、どんどん雲が湧き上がってきて、この後は基本雲の中を歩くこととなりました。

まあ、展望が無いのは残念ですが、日差しがキツく無くなるのはありがたい事ですね。


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【9時40分】
人通りの少ない登山道で、時に追い越し追い抜かれつつも気の遠くなるような長い、何度も同じようなアップダウンが続く道のりを歩いて赤木岳へ。

記事にするとあっという間ですが、似たような道と永遠に続くかのような登り降りがずっと続くため、本当に長く感じます。
いつまでたっても赤木岳にたどり着かないような気持にさせられました。


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そして、この旅最後のピークに向けて。
雲の中、北ノ俣岳山頂へと終わった脚に喝を入れながら最後の大きな登りを踏みしめます。


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【10時30分】
これまた4年ぶりに、北ノ俣岳山頂にたどり着きました。
生憎の雲で視界は全くありませんが、私の他にだ~れも居ないんだね・・・

雲の中、ちょっと孤独で寂しさを感じます。


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【11時45分】
北ノ俣から、意外に長い道のりを歩いて、ようやく太郎小屋に到着です。
細かい雨が時折降り始める様になってきましたが、昼時のためか多くの登山者が休憩しています。


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私も流石に腹が減っており、久しぶりの太郎ラーメンを注文します。
行者ニンニク入りのラーメンが美味い。

暑さと疲労で、カロリー・塩分・水分いずれも不足気味でしたので、このラーメンは生き返りますね。


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【12時15分】
昼食の後、これ以上雨が強くなる前に下山したいため、速やかに太郎小屋を後にし再び雲の中の登山道へと先を急ぎます。

さよなら太郎小屋。
またそのうちやってくるよ。


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【14時15分】
長い長い登山道を降って、無事に折立登山口まで下山しました。

下りで2時間。
久し振りのテント泊の荷物持ちですが、まずまずのタイムですね。
しかし、朝の5時半から8時間近く歩きづめで、疲れましたね。

駐車場には、団体を迎えにきたバスや未だ多くの自家用車が残っており、この週末の盛況さが実感できます。

でも、あんまり人に会った気持ちもしないんだけれど、他の人は一体どこの山に行っているのでしょう?
私ももう一日くらい宿泊できればもっと色々寄り道が出来たかな?

しかし、久し振りのテント泊に加えて、もう忘れかけていた4年ぶりの目標である黒部川源流を巡る道程は、北アルプスの最深部を堪能し、見どころも盛り沢山の素晴らしい道のりでした。

まだ色々と行き残した場所もあり、いつかまた再訪したいものです。
でも、雲ノ平又は、黒部五郎方面のどちらのルートから行っても、北アルプスの最深部へたどり着くのは大変なのは一緒みたいだな(笑)


それでは今回はこのへんで。
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北アルプス黒部源流を巡る【2日目:雲ノ平~黒部五郎小屋へ】

雲ノ平
08 /09 2017
さて今回は前回の続き。

北アルプスの奥深く、黒部川の源流を求めて、雲ノ平にてテント泊を行った、翌日5日(土)からのお話となります。

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【祖父岳山頂より、鷲羽岳の麓の三俣山荘を見下ろし、背後に槍ヶ岳を望む】

前日、時間短縮のためにと飛ばし気味で進んだ結果、想定以上に足の疲労が濃く有りましたが、午前中は快晴の下、すばらしい光景を堪能しつつ、北アルプスの最深部を歩き続けたのでした。

それではスタートです。


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【0時】
昨晩は、日が沈むか沈まないの内に床に付いたため自然に深夜に目が覚め、ふと思い立ってテントの外を眺めてみます。

わぁ・・・
この週末は満月の明るい夜であり、山々のシルエットがくっきりと映し出されていました。

しかし、この旅の隠れた目的の一つ、春に買った1インチセンサー搭載の、キヤノンG9X Mark IIを用いて星空を撮影することでしたが、こりゃ明るすぎだなぁ。


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それでも空に向けて何度かシャッターを切れば、肉眼ではとても見えないほどの星々が映し出されました。

おお!凄い。
天の川が見えるような空の下で撮ってみたかったなぁ~。
まあまた次のテント泊のときの楽しみにとっておくかな。

満足して再び朝までシュラフに潜り込んだのでした。


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【6時半】
明けて翌朝、テントをたたみ再び雲ノ平の大地を、正面に見える祖父岳を目指して歩き出します。

夜露でテントがぐっしょりで重い・・・
そして快晴の朝ですが、既に日差しは暑い・・・


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しかし景色は最高です。
雲ノ平山荘に別れを告げ、今日の道程を歩き出します。

本当は昨日のビールの缶を捨てていきたかったけれど、あそこまで行くのがめんどくさいや(笑)


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美しい緑がひろがる雲ノ平の景色を満喫しながら、祖父岳への進路を取ります。

薬師岳と赤牛岳の間からは、遥か立山の姿も見て取れます。


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そして黒部源流の谷を挟んだ対岸には、今日の最終目的地、黒部五郎小屋を有する黒部五郎岳の姿も。

朝の澄んだ空気の中、景色を満喫しながら歩き出します。


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そして、マップでは山荘の分岐から30分程度となっている祖父岳までの道程は、こうしてみるとなだらかに見えますが意外にアップダウンや、雪渓越えに加えてゴーロ帯も抜けて行ったりとバラエティに富んでいます。


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【7時20分】
広々とした、祖父岳山頂に到着です。

山頂には私以外には2名のみ。
殆どの登山者は、雲ノ平日本庭園方面から、三俣山荘方面へと抜けて行ったようです。

この旅全般で、私はうまく人の流れから外れていたようで、どこも混み合うことも無く、悠々と山を満喫することが出来ていました。

そして祖父岳は展望も素晴らしい。
冒頭に紹介した、鷲羽岳や、槍ヶ岳方面の展望もさることながら


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この後登らなければならない、富山・岐阜・長野の県境でもある三俣蓮華岳


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そして雲ノ平を振り返れば、先ほどの薬師岳の奥には立山のみならず、剱岳の山頂も顔を覗かせています。


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そして、間近に迫る迫力の水晶岳。

もう谷を挟んで目と鼻の先です。

いやあどこを眺めても素晴らしい。


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【8時】
黒部源流と、水晶岳、鷲羽岳面への分岐である岩苔乗越に到着しました。

・・・いやしかし、真正面に見るワリモ岳と、鷲羽岳の迫力が凄い。
行ってみたい・・・

源流をちょっと眺めてから、コースに戻れば、プラス1時間ちょっとで、両山も通過していけそうな気もしてきます。

しかし、今日耐えきっても、明日も初日に匹敵する道程を歩く必要がある上、昨日からの行軍で、想像していた以上に登りに使う足が終わっていることを自覚していたのでした。


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登って行きたい気持ちを抑えつつ、本来の目標である黒部源流方面へと進路を取ります。

また次の楽しみというものが有りますしね。

しかし、今年は雪が多かったためか、黒部川最初の一滴は、雪渓に覆われておりなかなか出会うことが出来ません。


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水場の看板があるも、水は未だ雪の中。


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少し下って、ようやく手に触れられる状態の流れが現れ出しました。

いやあ感慨深い。
ここからの流れが巡り巡って、あの黒部川へと繋がって行くのか・・・


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源流の更に最初の水はまさに溶けたばかりの雪解け水で、ものすごく冷たい。

朝だと言うのに日差しの暑さに耐えかねていた私は、がぶ飲みしつつ、手や顔も洗って、黒部川最初の水を堪能させてもらいました(笑)
冷たくて本当に気持ちいい~。生き返ります。


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その後、しばらく進めば、あちこちから雪解け水が合流して、次第に小川から、最終的には荒々しい源流の流れに至るまでを観察しながら水と共に高度を下げていくこととなります。


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【9時】
雲ノ平からの合流地点に到着です。
昨日キャンプした雲ノ平が遥か頭上になってしまいました。


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その後、三俣山荘方面へと進んですぐに、黒部川源流碑として紹介されている、黒部川水源地標の文字が刻まれた、石碑を通過していきます。

良かった・・・
4年前、駆け出しの登山者であった頃に知った雲ノ平とその先にあるという黒部川の最初の一滴を巡る旅。
これでこの旅の最大の目的であった、道程をこの目で確認することが出来ました。

あとは、残りの山旅を楽しみつつ、明日に備えて早めに黒部五郎小屋キャンプ場へと進むだけです。


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【10時】
三俣山荘に到着です。
天気も良い為か、布団が干してあります。
思ったよりこじんまりとした山荘なんだなぁ。
有名な所なので、もっと大きくて立派な山荘なのかと思っていました。

そして、この辺りは登山者も多く集まっており随分と賑やかです。

三俣山荘のレストランで、少し早目の昼食をとったりして休憩しました。


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そして、コーラが売ってなかったので、とりあえずサイダーで乾杯。

ビールは売っていましたが、この先三俣蓮華岳を越えて、黒部五郎キャンプ場までの道程を考えると、流石にまだ飲むわけにはいきません(笑)


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山荘からは、真正面に槍ヶ岳の姿も見ることが出来て、多くの人が記念撮影に興じていました。


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【10時45分】
休憩を終えて、再び今日の後半戦の道程を歩き出します。

まずは今日の最後の山越えとなる三俣蓮華岳まで。


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しばらく上って振り返ると、写真で見たことの有るような見事な鷲羽岳の姿が広がっていました。

素晴らしいね。
またいつか、あの山にも登るためにやってこようという気になります。


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意外に苦しい三俣蓮華岳への道程を進みますが、やはり思った以上に登りの足は終わっており、中々先へと進めません。

鷲羽岳に登らないで良かった・・・


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【11時45分】
三俣蓮華岳山頂へ。

この頃になるとお昼近くになったせいか大分雲が沸いてくるようになりました。
やはり夏山は午前中がメインですね。


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その後、歩いて五分もしないうちに、富山・岐阜・長野の境界である、三国境の分岐点にたどり着きました。

ここで多くの登山者が長野県側の双六岳方面へと進み、なんと黒部五郎へと向かうは私一人となってしまいました。。。

ええ~・・・
なんか寂しいな・・・


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多くの登山者と別れた後、黒部五郎方面へと進みますが、本当にポツリポツリと他の登山者とすれ違うのみの道程でした。

このアルプスの高山帯でもやはり富山方面に進むのは田舎者なのか(哀)


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次第に雲が多くなる道程。

殆ど周囲の山の展望は無くなってしまいました。


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黙々と孤独な道のりをと歩き続けて、遥か眼下にようやく今日の目的地、黒部五郎小屋が見て取れました。


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【13時半】
黒部五郎小屋に到着。

小屋前の広場ではちょうど昼食を摂る宿泊者で賑わっています。

ちょっと歩みを停めるには時間が早い気もしますが、この先は太郎小屋まで山荘もキャンプ場も無く、おまけに自分の足は早く休みたいと訴えている状態でした。

あくせくと動きたがるのが私の悪い癖ですね。
早めに休んで、今日の疲れを取って明日に備える事にします。


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テント場の受付を済ませた後、早々に生ビールで乾杯します!!

よく冷えてて美味いわ~
明るいうちからの生ビール最高ですね。

次第に雲が広がりはじめ、天気も下り坂になる中、夕方には雨となり始めました。

明日は一気に折立まで下らないといけないのになぁ・・・
大丈夫かな?

早めにテントを設置したのが功を奏したか、雨に打たれることなくテントに潜り込めましたが、夜が更けるに従い激しさを増す雨音に、テント内での不安な夜を過ごしたのでした。


それでは今回はこのへんで。

北アルプス黒部源流を巡る【1日目:折立~雲ノ平へ】

雲ノ平
08 /08 2017
さて、今回は久し振りにテントを背負っての山行に行ってきました。

今回の目的地は4年前に訪れた後、日程の都合がつかず周遊を断念した後、ずっとおざなりになっていた日本最後の秘境と呼ばれる雲ノ平から、黒部川の源流域を巡り、黒部川の大河の最初の一滴を探し求める、2泊3日の行程を実行することとしました。


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【薬師沢小屋からの急登を登りつめた先に広がる雲ノ平】

しかし、テント泊有りの山行は、3年前の栂海新道踏破以来であり、久しぶりとなりますね。

いきなりこんな勢いが出たのは、やはり前回の、立山登山の余りの酷さを早く美しい山の思い出で塗りつぶしたい一心だったのかもしれません(笑)

それではスタートです。


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【8月4日(金) 6時50分】
金曜日の早朝だと言うのに駐車場は既に満車の状態で、止む無く路肩に止めて登山口へと向かいます。
やはり山のハイシーズンは恐ろしいな・・・

この週末は天候が良かったことも有り、平日からかなりの人が山に入っているようです。

ここに来るまでにも、林道小見線のゲートが開く前から10台以上の車や登山用バスが並んでいましたので、この時期に山に入る人がいかに多いのか思い知らされます。


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【7時】
さて、共にゲートに並んでいた登山バスの団体が登山口に入る前にと、素早く準備を済ませ実に4年ぶりの太郎平への登山道に突入します。

久し振りだなぁ~
4年前はまだ30代で、雲ノ平まで7時間以上かかってたどり着きましたが、すっかり40代になった今、果たしてどのくらいかかるものやら?
最近運動不足気味だしな・・・ちょっと不安だ。

まずは勢いよく、登山道に足を踏み入れました。


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樹林帯の中の登山道を先行する少数の登山者を交わしながら進んで小一時間。

まずまずの天気の中、視界が開け、ゴロ着いた石が転がる長い長い太郎平へと続く登りを懐かしく歩きます。

駐車場に車は多かったけれど、思ったより歩いている人は少なかったため、狭い樹林帯も素早く抜けて、快適な登山の序盤です。


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【9時50分】
スタートから約3時間。

最初のチェックポイントである太郎小屋に到着です。
そこそこ多くの人が休憩していました。

私もここで補給のため小休止を行うこととします。


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さて、40代になって初めての太郎までの道程でしたが、足取りはまずまずなのですが、とかく非常に暑い!!
汗がとめどなく流れ落ちてきます。

そういえば最後に登ったのは9月末だったっけ・・・
この暑さを計算に入れてなかったな・・・

暑くてたまらず、400円のコーラを一気飲みします。
1.5リットルのペットボトルでほしいぜ・・・


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【10時15分】
太郎小屋を出発し、雲ノ平方面へと、薬師沢へと下る方向に進みます。
ひさしぶりだな~


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視界の先には郷土雲の陰になってくっきりと浮かび上がる雲ノ平の台地が。
あそこが今日の目的地。

ここから沢まで300m一気に下って、そして再び300m登る。
考えると嫌になるので黙々と歩くことにします(笑)


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長い下りの先にはいくつかの沢を越えていきます。
揺れる橋がスリリングです。

しかし思った以上に登山者に会わないな。
あの大量の車の持ち主達はいったいどこの山に行っているのだろう?


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【11時50分】
カベッカ原に到着。
ここまでくれば薬師沢小屋はもうすぐです。

しかし、見上げる雲ノ平への斜面に心が折れそうになります。
このクソ暑いのに、65リットルのザックを背負って今からあれを登るのか・・・冗談でしょ(笑)


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【12時】
薬師沢小屋に到着です。
テラスでは数人の登山者が休憩しています。


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ここで私も再び小休止。
再びコーラを飲みながら持ってきた菓子パンと行動食で昼食とします。

暑い~。
そしてブヨが多い・・・

鬱陶しくまとわりつく虫も夏ならではのものでしょうね。
この旅の間は休憩の度に、ブヨやアブに悩まされました。


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【12時20分】
休憩を終えて、黒部川にかかる吊り橋を渡り、今日最後の試練である雲ノ平への急登へと向かうこととします。


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青く澄んだ黒部川の清流・・・
冷たくて気持ちいい・・・

全身浸かって行きたい。
そして今回の旅は、この源流の最初の一滴を追い求める旅でもあります。


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高天原との分岐を、雲ノ平へ。
急登頑張れか・・・


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垂直のような鉄梯子から始まる、苔むした大きな岩だらけの急登。

覚悟はしていましたが、思っていた以上にキツイ!

大きな岩は一歩一歩が大きく脚と心肺に負荷を与え、加えて暑さと、久しぶりのテント泊の荷物の重量で完全に足が終わった!!
やばい、全くスピードが出せない。


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【14時20分】
・・・
やっと終わった・・・

標準タイム通りにたっぷり2時間かけて、岩の急登を登りきりました。
きつかった・・・

このきつさは加齢のせいかとも悩みましたが、4年前も1時間半かかってるのか。。。
なんだ暑さのせいだな(笑)

俺はまだまだやれる。涼しければ(笑)



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【14時50分】
さて、そんなこんなでヘロヘロになりながら急登を終えた後も、木道や細かいアップダウンを繰り返しつつ、ようや雲ノ平アルプス庭園へと辿り着きます。

視界が開け、冒頭の写真のような美しい大地がここからはひたすらに続きます。
やっぱり素晴らしいな・・・


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雲ノ平を一路山荘に向かって木道を歩きます。
荷卸しのヘリが頻繁にやってきて、賑やかな状態でした。


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【15時半】
雲ノ平山荘に到着。
折立登山口をスタートして、たっぷり8時間半もかかってしまったのか・・・

山荘は団体の宿泊客の受付でごった返している中、テント泊の受付を済ませてキャンプ場へと向かいます。
もう疲れたから早くテントを張って休みたいです。


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といいつつ、道行く人を捕まえては写真を撮ってもらいます。
今回は色んな所で人を捕まえて写真を撮ってもらいました。

何と無く歳を取ったからか、折角の美しい景色の中で、記念に残したくなってきたんですよね(笑)


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その後も、キャンプ場へと続く木道を歩きます。
雲ノ平は山荘とキャンプ場が結構遠いのが不便ですよね。

しかし、雲ノ平からの水晶岳の真正面からの展望は相変らず実に見事です。


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祖父岳のふもとに広がるキャンプ場が視界に入りました。
思ったよりもテントの数も少なく、快適なテント泊が出来そうです。


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【16時半】
良い場所を探したりしてモタモタしていたらあっという間に時間が過ぎていきます。
なんとか今日の寝床も確保しました。


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そしてなにはともあれ、ここまでの旅路に、山荘で買ったビールで乾杯です。

雲ノ平山荘のビールは常温なのでぬるいけど、テント場で飲めば実に美味い!!

五臓六腑にしみわたる(笑)

そんなこんなで晩御飯の調理をし、ビールやポケットウイスキーを煽りながら、一日の疲れもあって早めの床に就くことにしたのでした。

明日5日(土)は、雲ノ平から、いよいよ長年ずっと行ってみたかった黒部源流を巡る道のりです。
楽しみだな~


それでは今回はこのへんで。

日本最後の秘境を歩く 『後編』 【雲ノ平から折立へ】

雲ノ平
09 /28 2013
 前回の続きの9月25日の話となります。
 
 前日、折立から雲ノ平まで登りつめた後、美しい星空を眺めつつも、夜が更けるとともに冷えていく中、テントで一晩を明かしました。

 一体気温は何度だったのだろう?とても寒い夜でした。やはり9月後半の山は油断できないな。


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【5時半】
 空けて翌日。
 
 夜が明けはじめたら、明るくなっていくのはあっという間です。
 
 私は次の行動の予定もなく、今日は帰るのみですので、のんびりとこの時間から撤収にかかりました。

 テント場に7組しかいない登山者達の中には、既に撤収の準備を済ませて出発してしまった方もいらっしゃいました。


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【6時50分】
 テントの撤収が片付いたのち、朝食を摂ります。

 きょうも朝食はアマノフーズのカレーと、シーフードヌードルのリフィルに加えて、湯銭ハンバーグです。

 今日も歩きづめだから、朝はがっつり食べておかないとな・・・

 しかし、フライが濡れていたり、グラウンドシートに土がついていたためとはいえ、テントの撤収に時間をかけ過ぎだな。

 もう少し短縮できるように考えないとな・・・  


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【7時半】
 すべての準備を整えて、いよいよキャンプ場を後にします。

 のんびりとしていたために私がこの朝、最後の雲ノ平キャンプ場の住人となりました。

 貸切状態の静まり返ったキャンプ場。

 まるで昨晩過ごした時間は、夢の中だったかのようです。

 さようなら雲ノ平!!祖父岳!!

 一晩だけだけど、とても楽しかったよ~。

 来年こそはもっとしっかり満喫できるようにしたいものです。


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 そして、一晩正面に佇み続けた黒部五郎岳。

 今朝は雲もなく、午前中は美しい光景を満喫できそうです。


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 さあ、帰るか。

 美しいセルリアンブルーの青空を眺めつつ、再び折立までの長い長い道のりを引き返します。

 ちなみに体調も万全。
 
 昨日到着した時はかなり疲労した状態でした。

 しかし、晩御飯をしっかり食べて、暗くなると同時に床に着くより他にすることもないテント場での生活は、ある意味朝までの時間全てを休息に振り分けることが出来るのでした。

 これなら今日も飛ばしていけそうな感触です。
 午後からは天候も崩れてくるとのことですので、気合をい入れて帰りましょう。


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 キャンプ場からの登り返しを過ぎれば、まさにアルプスの高原といった佇まいの光景と共に、雲ノ平山荘の姿が浮かび上がってきます。

 この朝は、昨日の曇天と異なり抜けるような晴天。
 
 いや~天候次第でこんなにもへ風景の感じ方が変わるものか。いや、体調も有るかな(笑)

 歩いているだけで何だかウキウキしてきますね。


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 ふと左手を向けば、黒部五郎岳が真正面。

 緑と岩と、茶色がかった山肌、そして岩混じりの雲ノ平の草原からのコントラストが見事です。


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 そして、眼前に聳える水晶岳。

 美しい・・・いつかきっとそこまで会いに行くよ~

 今回の旅は、祖父岳、祖母岳にすら登らないと決めた旅としていました。
 
 あくまで雲ノ平までの練習のつもりです。この悔しさをバネにして、お楽しみは次の機会にとっておきます。


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【7時40分】
 雲ノ平山荘に到着。

 ここで昨晩飲んだビールの缶を引き取ってもらいます。
 
 今回一番お金を使ったのが酒代。500ml×800円×5本=4,000円(笑)
 
 しかし、この山荘のテラスからの眺めも素晴らしいものです。


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右に黒部五郎岳に加えて・・・


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 正面には三俣蓮華岳に、笠ヶ岳の姿もその美しい台地と共にくっきりと確認することが出来ます。

 いや~いいねぇ。やはり1泊で帰るのは勿体なさすぎるな。


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 後ろ髪をひかれつつも、帰路につきます。

 昨日は異なり、今日は下り基調の余裕のある行程。

 遥かに広がる美しい雲ノ平を正面に眺めつつ駆け出したのでした。


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【8時】
 奥日本庭園に到着。

 薬師岳を背後から眺めることが出来ました。


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 そして、晴天のこの日ははるか、奥大日岳、剱岳、立山方面もくっきりと見通すことが出来ます。

 いや~素晴らしい・・・テンション上がるなぁ~ 


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 そして赤牛岳。

 こんなに近くに居たのに、昨日は雲で全然見えなかったよ。

 会えてうれしいです!! 


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 そして遥か進行方向を眺めれば、谷の向こうに、太郎平小屋の姿が。

 今からあそこまで帰るのか・・・やはり遠いな。遠くまで来たものだなぁ・・・


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 再び雲ノ平の木道を進みます。

 雲ノ平は山荘付近は草木の背丈も低かったのですが、庭園まで行くと結構な茂みの中をかき分けて進むことになります。


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 そして振り返れば、一際荒々しい稜線が遠目にかすかに見て取れます。

 あれが有名な、槍ヶ岳の北鎌尾根なのかな?

 もっと近くで見に行ってみたい・・・


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【8時15分】
 アラスカ庭園に到着

 もうしばらくすれば、雲ノ平も終わりを迎えて、木道と岩場の混在する登山道が続いた後、先日苦しめられた苔むした岩場の急な下山道を歩くことになります。


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 問題の下山道を小一時間下り続けます。

 苦しい道程ですが、やはり登ることに比べれば遥かに楽な道のりですね。

 今日も数組の登山者の方が登ってこられており、すれ違いざまに、頑張って!声をかける余裕も有ります。


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 最後の鉄梯子を降って・・・


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【9時35分】
 薬師沢山荘へ帰り着きました。

 穏やかな午前の日差しの中、黒部川の清流と共に出迎えてくれました。

 この時間、幾人かの方が、山荘の手前のテラスで出発準備をしている姿を見て取れます。


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 吊り橋の下を流れる清流。

 夏であったら飛び込みたい気持ちにさせられるような澄んだ水です。
 

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 冷た~い!!

 顔を洗ったりしてサッパリします。

 いやぁ。夏にまた訪れたい場所の一つですね。


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【9時45分】
 少々の休憩の後、再び歩を進めます。

 さようなら薬師沢。また来年必ずやってきます。


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【9時55分】
 カベッケ原

 未だ晴天の、気持のよい道程ですが、やはり次第に雲が広がり空の白い部分が多くなって来ました。


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 やや紅葉がかった山の斜面と、様々な種類の木々たち。


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【10時55分】
 その後、いくつかの沢を越え、そして橋を越え、ようやく太郎平まで登りつめる最後の斜面に到達しました。

 雲ノ平からここまでは基本的に下り基調の道のりでしたが、ここから太郎までは最後の過酷な登り区間となります。


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【11時40分】
 疲労した身体に鞭打って、1時間近く急登を登り続けて、ようやく最終チェックポイント、太郎平山荘へ辿り着きました。

 雲ノ平を出発して4時間以上が経過しています。


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 太郎平山荘の広場から、振り返れば、遥か彼方に雲ノ平の台地が見て取れます。

 ああ・・・あそこから歩いてきたんだなぁ・・・

 すっかり雲に包まれて、背後の山々は見て取ることもできません。

 短い時間の逢瀬でしたが、雲ノ平から太郎平までの道のりを思い起こしつつ帰路に就くこととしましょう。


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 さて、流石に行動食のみではお腹が空きました。

 平日の昼であり、数名の登山者のみの、閑散とした山小屋前ですが、無事昼食にありつくことが出来ました。

 今回も行者ニンニク入りの太郎ラーメン大盛りです。

 これから折立まで一気に下山するためには、栄養補給が大切ですからね。

 夏に比べて少々冷たい風が吹く中、汁まで飲んで下山に備えます。


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【12時20分】
 腹ごしらえも済んで、いよいよラストスパート。

 折立へ向かって下山を開始します。

 下界を眺めると、かなり雲も出始めており、中には黒い雨雲のようなものも見えており、雨はともかく雷に打たれてはかなわないので、大急ぎで下山することとします。


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【14時20分】
 幾人かの登山者の方とすれ違いながら、太郎平から2時間で折立に帰り着くことが出来ました。

 雲ノ平から7時間、疲れた・・・しかし下り基調の復路のほうが、往路よりは圧倒的に楽なものですね。

 前回よりも30分以上早いのはやはり、急いだおかげと、新しい登山靴であるザンバランのヴィオーズプラスGTの効果も有るのかもしれません。
 
 自動販売機で、コーラーを飲もうと思ったら、炭酸飲料系の飲み物は全て売り切れの表示が出ていました。残念、有峰文化村にたどり着くまで我慢するかな。


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 有峰文化村でコーラーを買った後、再び有峰湖を眺めます。

 少々霞がかかっていますが。相変わらず美しい湖です。
 ここを眺めると、ああ帰ってきたんだなぁと言った気持ちになりますね。

 さて、この二日間の移動に要した時間ですが。

1日目(往路)
 折立       7時10分
 太郎平山荘    9時55分
 薬師沢山荘   11時40分 
 雲ノ平山荘   14時25分
 雲ノ平テント場 14時50分
 
 往路 7時間40分

2日目(復路)
 雲ノ平テント場  7時30分
 雲ノ平山荘    7時40分
 薬師沢山荘    9時35分
 太郎平山荘   11時40分
 折立      14時20分
 
 復路 6時間50分

 合計15時間近い長丁場となりました。

 やはり、雲の平とは、そう簡単に辿り着けるところでは無いからこその、日本最後の秘境というものなのでしょうね。

 今回は色々と予期せぬ事態が続き、まるでタイムアタックのような慌ただしい山行と相成りましたが、本来はじっくりとその美しさを満喫しつつ楽しむべき場所だと思います。

 次の機会こそは雲ノ平、そして黒部川の源流の風景をのんびりと満喫してみたいと思います。

 まあ、さしあたり今回も無事に帰ってこれたことに感謝ですね。

 
 それでは今回はこのへんで。

日本最後の秘境を歩く 『前編』 【折立から雲ノ平へ】

雲ノ平
09 /25 2013
 今年はアウトドア受難の年ですね。

 8月後半から9月後半までは悪天候によりほぼ活動不能となり、おまけに来週のグランフォンド糸魚川にも用事が入り、参加できないことが確定済みといった半グレ状態の精神状態の中。
 
 それに加えて、9月最後の3連休にこれまでにない深い山行を楽しもうと、お盆休みも取らずに働き続けて5連休を確保したところでしたが、突如として湧いてきた用事達によって、次々に休みを削られて行き、気が付いたら残された休みは24日(火)と25日(水)の2日のみ・・・

 馬鹿な・・・何でこんなことに。。。

 山は逃げないというのは逃げられた山屋の負け惜しみが半分としか思えない惨状です。。。こうして機会を失って、どんどん山は逃げて行くような気がします。

 1泊2日で楽しめる別のルートを模索するも当初計画した、雲ノ平を起点とした、奥黒部周遊の夢が捨てきれません。



 そんな中、今回のルート
 
 雲ノ平まで、標準タイムで10時間、自分の体力をサバ読んで7掛けで7時間か・・・とりあえず行って行けないことは無いかもしれないな・・・

 今年のゆったり山行の夢は途絶えましたが、1泊2日であっても頑張れば全然問題ないと思われる、標高2,500メートルオーバーの遥かなる台地まで、片道15キロの過酷な行程。。。

 なんだ。結局いつもやってるような活動と同じじゃないか(笑)

 悶々としてしょうがないから、雲ノ平までだけでも行ってくることにしましょう。


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【7時10分】
 有峰林道を通り、折立登山口より登山開始です。

 流石に平日の今日は、秋の登山ハイシーズンではありますが駐車場は閑散としており、登山口にほど近い場所に停めることが出来ました。

 今から登り始める山者の方も少ないながらも何組かおられ、一人ぼっちじゃないと安心します。
 
 しかし、それでも連休より登山を開始された方々と思しき車たちが数台、駐車場や路上に取り残されていました。いいいなぁ~


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【8時15分】
 三角点に到着。

 今日は快晴。良い気持ちです。

 しかし、午後からは曇りとの予報の為出来る限り先へと急ぎます。

 それにしても、連休初めからの超快晴の時から登りたかったなぁ・・・後ろ髪引かれまくり。


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 振り返ればこれまでの長い道と、有峰湖。

 夏に比べれば大分水量も減っています。


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 そして、前回8月に登った時には見えなかった、剱岳、大日岳、奥大日岳、その下の弥陀ヶ原が一望できました。

 綺麗だなぁ・・・前回見れ無かった景色がまた違う回には見ることが出来る。

 天候に左右されがちな登山の醍醐味ですね。


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 【9時55分】
 折立登山口を出発して2時間45分。

 太郎平小屋に到着。
 
 急いだおかげで、何とか折立から3時間を切ることが出来ました。
  
 雲ノ平までの道のりはまだまだ長いうえに、初めての行程のため、出来る限り時間の余裕を作っておきたいところです。

 この日、小屋の前には山小屋関係者と思われる方が数名のみで、一般登山客の姿は有りませんでした。 
 まあ平日の山小屋終了程近い時期だしなぁ・・・

 
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 太郎小屋からの薬師岳。

 いやあ美しい。
 草原も黄色身がかって、夏のころとはまた違った風情があります。


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 黒部五郎岳。

 本当なら帰りはあそこを通って帰ってくる予定だったのになぁ・・・


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 太郎から程近くに見える、北ノ俣岳
 



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【10時15分】
 登山届も提出し、水分補給とトイレ休憩を済ませて、いよいよここからは全てが初めての地となります。

 まずは次の目的地『薬師沢山荘』へ向かって分岐を左へ進みます。

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 木道をしばらく進めば、正面に今回の最終目的地である、『雲ノ平』を捕えることが出来ます。

 水晶岳の右下、雲にかかった祖父岳の下に明確な台地が存在しています。

 見えてはいるけれど、まだまだ先だなぁ。。。
 まあ、頑張って行こうかな。
 

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 薬師沢への下り道。

 一気に標高を下げて行く、長い下り道です。

 急ではありますが、よく整備された歩きやすい道程です。

 しかし急な下りだけに、当然帰りの際には地獄を見ることとなったのですが・・・
 

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 薬師沢へ向かうまでには、このような橋を数本越えていかなくてはなりません。

 揺れる細い橋ですが、今日は天気も良くて滑る心配もなく楽しく渡ります。


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 途中の沢では、イワナ釣りに興じる方々もチラホラ。

 羨ましい時間の過ごし方です。


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 いやしかし、このルートから眺める風景も美しいなぁ・・・

 立ち止まることも少なく先を急いでいますが、もっとのんびり歩きたい気持ちにさせられます。

 しかし周囲に人間は自分のみか・・・貸切も良い所です。

 折立で登山者を追い抜いて以後、今日はここまで下山の方数名とすれ違ったのみで、山の人口密度はかなり少ないのだろうなと、何だか一瞬不安がよぎります。 


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【11時30分】
 カベッケ原に到着。

 山に挟まれて、ここも綺麗なところですね。


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【11時40分】
 薬師沢山荘に到着。

 屋根に布団が干してあります。
 今日は暇なのかな。


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 山荘前で行動食を摂ったりしながら休憩します。
 
 山荘と言うか、正面の佇まいは別荘地のようですね。

 しかし、ああ・・・ここは黒部川からの風が抜けて気持ちのいいところだな・・・
 
 もう歩くの嫌になってきた(笑)


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【11時50分】
 と、言いつつも今更計画の変更など自分自身が許しません。

 気合を入れて、最後の目的地『雲ノ平』へ向けて歩き始めます。

 まずは、黒部川にかかる吊り橋を渡り、対岸へ向かいます。


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 黒部川の上流方面。

 いやぁ~美しい。そして流れる風が実に気持ちいい。
 
 あの巨大な黒部川が、源流付近ではこんなにも小さくなってしまうのか・・・

 
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【11時50分】
 対岸に降り立ち、いよいよ『雲ノ平』へ向けての道のりが始まります。

 頑張るぞ~。
 しかし、ここからは噂に聞こえた急登区間。覚悟していかなければ・・・


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 まずは長い鉄梯子から始まります。
 
 う~ん。山の斜面を登るというか、半分絶壁と言うか。。。


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 そして、噂に聞いた苔むした岩だらけの急登の始まりです。

 ストックは邪魔なのでザックにくくりつけておき、両手両足で岩や木の枝を掴んで、ひたすら1時間以上登り続けなくてはなりません。

 登りも急だし、苔むした湿った岩に対する神経戦がまた一段ときつい。

 幾人かの下山者の方々とすれ違い、励まされつつ登り続けます。


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【13時20分】
 1時間半ほどかかって岩の急登を登りつめ、ようやく木道と岩の交互する、少し楽な区間へとたどり着きました。
 きつかった・・・しかしまだ肝心の雲ノ平へはもう少し歩く必要があります。

 そしてこの時間になるとかなり雲が出始め、周囲の景色や明るさを失わせており、疲労によるテンションの低下に拍車をかけて来るようになります。

 山の中を6時間歩きっぱなしですからね。流石に少々疲れたぞ・・・


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【13時45分】
 ついに雲ノ平の入り口、『アラスカ庭園』にたどり着きました。

 なるほど、背の低い白い幹の針葉樹が大量に生えそろい、日本の物とは思えない光景です。

 などと書きながらも実際のところ、もはやこの頃にはただ歩くだけの人形と化していました。

 『平』と言いながらも、ゴールまではジワリジワリとした緩やかな登りであり、疲労した足には堪えました。

 疲れた・・・早くテント場に着きたい・・・(笑)


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 しかし、改めて見てみると非常に素晴らしい光景。

 色とりどりの草木が素晴らしい。


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 曇ってなければ最高だったろうになぁ・・・

 雲ノ平の風景を独り占めです。


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【14時10分】
 奥日本庭園に到着。

 なるほど、ここはハイ松が生い茂り、日本的な空間を作り出していますね。

 この辺りでようやく雲ノ平山荘に宿泊していると思われる数名の方に遭遇しました。

 よかった。人がいた(笑)


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 雲に覆われた山々の中、ようやく祖父岳が見えてきました。 

 それにしても、ほんとうに雲ノ平には、大きな木が生えておらず、独特の風景を作り出しています。
 実に不思議な空間です。


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 しばらく歩いて、遂に雲ノ平山荘が視界に入ってきました。

 やった・・・あと少しだ。
 
 右にはなだらかな、祖母岳が。

 岩と草木の中にポツンと佇む山荘の姿は、まるでアニメか何かの作り物の世界のような風景です。


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 そして時折雲の中から顔を覗かせる水晶岳の姿。

 実に荒々しい稜線です。近くで見るとすごい迫力だ。

 
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【14時25分】
 ようやく雲ノ平山荘にたどりつきました。

 やった・・・
 あとはテント泊の受付をして、ビールを買ってキャンプ場へ行くのみです。

 山荘は静かで薄暗く、やはり今日の宿泊客は少ないのだろうなぁと思わせます。

 キャンプ場に人はいるかな?多くは無いだろうけれども、自分のみの場合は山荘に泊まろう(笑)


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 山荘から、テント場までは中々の距離がありますが、整備された木道が整備されておりそれほど苦にはなりません。


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 歩くにつれて、水晶岳の姿がより一層眼前に迫ってきます。

 いやあ、凄い場所だ。よくよく考えれば周囲の高峰たちとほんの数百メートルの標高差しか無い平地なのです。
 見える山々全てがその山頂をさらけ出しています。


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【14時50分】
 折立を出発してから、7時間40分が経過しています。

 ようやく今日の最終目的地である祖父岳の麓の、雲ノ平テント場へとついに辿り着きました。

 テントの数もチラホラですが、6張りは確認できます。

 よかった・・・混み過ぎのテント場も嫌ですが、一人ぼっちのテント場なんて恐ろしくて泊まれる自信が有りませんからね(笑)


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 岩の多いキャンプ場ですが、今日は場所はよりどりみどり。

 早速テントを設営して、今日の宿を確保しました。

 いやあ、これで一安心。

 慌ただしい一日でしたが、後はゆったりと休むことが出来ます。


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 では早速。

 まだ夕方ともいえないような時間帯であり、晩御飯の準備もしていませんが、まずは!!

 『雲ノ平に乾杯!!』

 山荘で5本も買ったビールを早々と1本空けてやります。

 実に美味い!!

 本来の連泊の予定が頓挫したため、なかばやけ気味で、なおかつ余り気が乗らない中での出発でした。

 そのため、途中何度かもうやめて山荘に泊って帰ろうかとも思いましたが、ここまで来て本当に良かった。
 

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 キャンプ場は盆地になっていて、今一つ視界が開けませんがここにきて再び射しはじめた日光に照らされた周囲の姿もまた素晴らしい。


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 雲ノ平は、結構岩の多い所です。


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 さて、一杯空けたところでトイレに行きたくなりました。

 トイレの外観も中身も中々に清潔感が有り、立派です。

 が、シーズン終盤の為か現状ではそれなりの状態となっていました。
 

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 そして、調理の為の水を手にいれるために水場へ。

 枯れかかっていないか心配していたのですが、今年は雪解け水が豊富だったのでしょうか?

 9月後半の今日も勢いよく水が噴き出しています。

 この水も、薬師平の水同様に触っていたら凍ってしまいそうなほど冷たい!!

 いいなぁ。自然の沸き水って実に美味しいです。


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 さて、モタモタしていたらあっという間に17時近くになってしまいました。

 さっさと食べ終わらないと直ぐに暗くなってしまいます。

 今回の食事は、アルファ米と、アマノフーズのフリーズドライのマーボー茄子丼。

 それにカップの無いリフィル(詰め替え)版カップヌードルです。


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 出来上り。

 先ほどのメニューに加えて、湯煎したハンバーグも載せた豪華なディナーが出来上がりました。

 キャンプで食べる食事は実に美味しい!!
 
 ここまでの疲れも吹き飛んでしまいます。 
 

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 そして食後のコーヒー。

 この時間になると、大分気温も下がってきており、ウインドブレーカーだけでは風が吹くと寒さに耐えられず、その下に薄手のダウンジャケットまでも着込んでいました。

 いやあ、こんなに寒くなるのか・・・夜が心配だな。

 しかし寒い中、天然の山の湧水を沸かして飲むコーヒーも最高です。


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 食事の後はテントに入り就寝の準備にかかります。

 狭いトレックドーム1ですが、結構快適に過ごせるようになってきた気がします。

 雲ノ平ではラジオはFMは全滅でしたが、AMは意外に良く聞こえました。
 

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【18時】
 次第に薄暗くなっていく空を眺めに外へ出ます。

 一番星を見つけました。

 先ほどの曇天が嘘のように次第に晴れ渡ってきています。

 この後真っ暗になるまでテントゴロゴロ、外でブラブラしながら周囲が暗闇に包まれるまで起きていたのでした。

 ・・・当然この夜は満天の星空。
 
 天の川まではっきりと見えるいつまで眺めていても飽きることのない幻想的な夜空でした。
 
 コンデジでは全然映せないのが辛いなぁ・・・勿体ない。
 
 さて、残念ながら明日には再び折立まで下山しないといけません。

 天気予報によれば、明日は晴れのち曇り、夕方からは雨とのこと。
 
 気持よく帰る為には、午前中が勝負だな~。夜更かしは程ほどにして、体力を回復させないとね。


 それでは今回はこのへんで

OKI

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