剱岳山頂へ 『早月尾根を全力で進んでみる。』

剱岳
09 /27 2014
 今日のニュースは御嶽山の噴火でもちきりでしたね。
 
 さて、本来であれば今日は、来週に迫ったグランフォンド糸魚川のために自転車のトレーニングをしたいところでした。

 しかし何と無く・・・前日にタイヤのチェックをしてみると。

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 なんだこれ?側面がほつれているぞ?

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 裏側から見て見れば見事に貫通・・・
 
 え~。グランフォンド富山の時に新品に替えたばっかりなのに~。

 こんなところが切れるって、アスファルトの車道と歩道の継ぎ目にでも落とし込んだのかな?

 しかし、私の体重が80キロ以上あるせいもあるのでしょうが、PRO4は3に比べても本当に弱いな・・・

 摩耗の寿命まで使えたためしがない。
 いつもあっという間にタイヤの側面に穴が開いて使用不能になります。

 デジタルブルーカラーが、愛車CLXのカラーにぴったりなので、 ずっとプロシリーズを選択していましたが、強度重視のエンデュランスか、他のメーカーにでも変更したほうが良いかもしれないな・・・
 
 しかし、こんなタイヤでトレーニングは出来ません。
 買いに行くにしても、通販でポチるにしても時間が無さすぎです。

 しかしさて、今回のトレーニングはどうしようかな・・・


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 そんなこんなでとりあえず、今日のトレーニングは剱岳。

 私の感触だと、自転車は登山の練習にはならないが、登山は自転車の練習になります。

 自転車のペダルを回すトレーニングは、効率が良すぎ(負荷が無さ過ぎ)て自転車以外に応用がきかないので駄目なんですよね。

 そんなわけで。2年ぶりに早月尾根からの剱岳を往復してくることにしました。

 以前よりもう一度行っておきたいと思っていた剱。

 初めて登ったのは海抜0メートルから。その次はあらくにさんと普通に登りました。

 その際に、早月尾根の道のりについては詳しくレビューしたので置いておいて、今回はコンロも持たず、足もトレランシューズで出来るだけ軽量化して何時間で早月尾根を往復できるのかチャレンジしてみようと思います。


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 天気予報は晴れとのことでしたがどんよりとした雲が早月尾根にかかっています。

 また、この日は絶好の登山シーズンの為か、駐車場はもとより通路に至っても多くの路上駐車が見られます。
 

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 試練と憧れの碑。

 2年ぶりですが、行ってきます。


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【6時40分】
 日帰りで早月尾根を往復するにはかなり遅い時間の出発ですが、朝寝坊してしまいました(笑)

 しかし、この2年間様々な道のりや、それに対応するためのトレーニングを積んで来ました。
 
 年齢もいつしか40目前となってしまいましたが、いったい今の自分はどのくらいの走力が有るのか知っておきたい。

 標準タイムでは
 往路9時間10分
 復路6時間20分

 計15時間半を要するこの道のり。
 この2年間、老化する肉体を叱咤激励しつつトレーニングしてきました。
 出来る限りハイペースで進んでみたいと思います。


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 走り出してしばらく。
  
 ぬかるんだ平地に、木の幹を輪切りにした踏み台が設置されていました。


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 そして、階段もリニューアルされている部分が有りました。
 
 歩きやすくなっています。

 整備してくださる方に感謝ですね。


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 そして、早月尾根の主。

 巨大な立山杉とも再会です。
 
 あなたは今後何100年経とうとも変わらずに登山者を見つめ続けるのでしょうね。。。

 さて、その後は特記事項も無く、黙々と登り続けます。
 
【7時25分】 1,200メートル
【7時45分】 1,400メートル
【7時55分】 1,600メートル
【8時15分】 1,800メートル
【8時45分】 2,000メートル

まずまずのペースです。


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 早月尾根の中継点。

 早月小屋が見えました。
 この高台からの展望もなかなかのものです。


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 ここまで来ると、山頂を見渡すことが出来るようになります。
 
 快晴です。 
 しかし、結局この日はこの早月小屋手前からの眺めまでが最高で、後は雲に包まれた侘しい道のりとなったのでした


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 赤谷、赤ハゲ、白ハゲ方面。


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 猫又山等の、毛勝三山方面。


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 そして立山方面。

 ここまでもうっすらと地獄谷の硫黄の匂いが相変わらず流れてきます。


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 大日、奥大日方面


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 早月川方面

 深い山の緑の中で、川原が白い一筋の道を作っています。


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【9時10分】
 早月小屋前

 秋の登山シーズンの為か、テント場にもいくつものテントが立てられています。

 その後は

【9時45分】 2,400メートル
【10時10分】 2,600メートル
【10時50分】 2,800メートル

 へ、歩を進めます。

 改めて思うと、早月尾根は登りは急登、下りは急降が続きますが、登り返しと言ったものが殆どないので、ある意味進みやすい道のりとも言えますね。


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 2,800メートル付近で雷鳥を発見。

 子供連れでした。

 早月尾根で雷鳥を見れたのは初めてです。


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 そして鎖場へ。
 
 改めて思うと、剱岳の終盤って、結構怖いんですね・・・

 過去2回は勢いが有ったのであまり感じませんでしたが、改めて、純粋に登ってみようと思いやってくると中々の場所です。


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 それでも何とか鎖場を終えて、山頂へと近づきます。

 深い青の空に交じって、特徴的な矢印看板が見えてきました。
 

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 山頂の祠が見えてきました。 

 どうやら落雷で損傷した祠は、当の昔に復旧されていたようです。


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【11時30分】
 登山口より4時間50分。
 
 ようやく山頂へたどり着きました。

 そして標準タイムの9時間を大きく下回ることが出来ました。
 時間を短縮できたこともさることながら、寝坊したので心配していましたが、これで暗くならないうちに下山することが出来る(笑)

 山頂には既に20人以上の登山者たちが休憩をしていました。
 みんな剱沢にでも下って、縦走を続けるのかな?羨ましい・・・


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【11時40分】
 私は軽くランチパックや、おにぎりを食べた後、大急ぎで下山を開始します。
 
 今回、剱岳の山頂は青空のもとで、私を待ち構えていてくれました。
 
 しかし、山頂からの展望は雲に覆われて360度雲以外全く無く残念な日でした。

 この前白馬方面から剱岳を見たので、今回は改めて剱岳から見た白馬方面を確認したいと思っていたのですが、かないませんでしたね。

 今日の天気予報は相当良い天気だと聞いていたので期待していたのだけれどな・・・

  
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 なお今年の大雨で、標高2,600メートル過ぎの登山道は崩壊していました。

 仮復旧がしてありますが、中々にスリリングな道程となっています。


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【13時30分】
 早月小屋へ到着。
 
 下りは登りに比べて早いかと思いきや、足の負担はむしろ下りの方が大きく、さほどタイムは変わりません。


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 トイレを済ませて、再び下山を開始します。
 
 朝に比べて、テントの数は倍増し、正面の広場でくつろいでいる人の数は数十人単位になっていました。
 今日の早月小屋は大混雑なのかもしれませんね。


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【15時40分】
 長い長い、気の遠くなるような下りの道程を進み、登山口へ帰り着きました。

 登りは楽しいんですけれど、本当にこの早月尾根の下りは長くて地獄です。

 こちらも、コースタイム6時間に大して、4時間で帰り着くことに成功しました、

 今回のタイムは。
≪往路:4時間50分≫
 早月尾根登山口  6時40分
 早月小屋着     9時10分
 剱岳山頂      11時30分

~休憩~  『10分(笑)』  

≪復路:4時間≫
 剱岳山頂      11時40分
 早月小屋      13時30分
 早月尾根下山口  15時40分

合計8時間50分

 当初は寝坊もし、スタートも遅く、帰りは夕方を過ぎ薄暗くなった登山道を、ヘッデンを付けて下らなければならないのかと思いましたが、無事に明るいうちに下山することが出来ました。

 往復にかかった時間は8時間50分。
 おおよそ9時間で、早月尾根を往復してくることが出来ました。

 最初に登った時は自転車と組み合わせたチャレンジのため、とても参考には出来ませんが、2回目に登った時は往復で11時間40分(休憩1時間込み)を要しており、少しばかり歩みが早くなっていることが伺えます。

 ろくに休憩もせずに、ただ急いで何が楽しいのかと言われればそれまでですが、取り合えず体力は低下しておらず向上の芽が見られた事に安心して帰路へと着いたのでした。


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 その後は満車の駐車場を下り、車を止めていた中山登山道付近の剱岳の碑まで徒歩で下ります。

 久しぶりの剱岳。
 できれば毎年行きたいと思っていましたが昨年はかなわず、今年もシーズン終盤となってようやく3度目の山頂へ趣くことが出来ました。

 雲により、周囲の展望が無かったのは残念でしたが、私の住む地域から、もっとも身近で訪れやすい名峰たる『剱岳』。

 少し山を齧ると数をこなしたくなって、ついつい他の山ばかりにうつつを抜かしてしまいますが、出来ればこれからも定期的に登っておきたいと思います。
 しかし、頑張り過ぎて少し疲れました。

 
 それでは今回はこのへんで
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いざ乗鞍!! 【乗鞍スカイライン&標高3,026メートル乗鞍剣ヶ峰へ】

乗鞍スカイライン
09 /23 2014
 23日秋分の日は、天気予報によれば、非常に天気が良いということであり、是非とも何かしたいと考えておりましたが、未だ先週の疲れが抜けきっていない上に、なんとなく活動に対する意欲が湧いてこなくて困っていました。

 何だか先月の能登一周と、先週の栂海新道とで、燃え尽きちゃったのかもなぁ。
 魂が抜けた様な感じがして、心の力が不足気味です。
 
 しかし再来週にはグランフォンド糸魚川も控えていますし、少しは自転車にも乗らないと・・・
 
 でも久しぶりの快晴の休日だし、山にも行きたいな・・・

 ・・・そうか。
 まだ行っていない、あそこがあったか。


 
 そんな今回のルート
 
 以前より行こう行こうと思いつつ、タイミングと勢いを逃していた、標高3,026メートル乗鞍岳の登頂を目的として、さらにサイクリストであれば説明不要の標高2,702メートル畳平まを自転車で登ることのできる乗鞍スカイラインを走ります。

 内容は、標高1,234メートル朴の木平スキー場から標高差1,500メートル、道のりにして20キロちょっとのヒルクライム終了後、3,026メートルの山頂を目指して、標高差300メートルの登山を組み合わせる、一粒で二度美味しい道のりですね。

 しかし、ただでさえハートに勢いのない状態で、3時起きの朝の4時に車を走らせたものの、神岡までの道のりは空は雲に覆われており、心の力が無い私は、もう帰ろうかとテンション下がりまくりでした。

 しかし、平湯に入るころからは雲を抜けたようで、見事な晴天へと変化していきました。
 おお~何だか少しやる気が出てきた(笑)

 それではスタートです。


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【7時10分】
 朴の木平スキー場内の、乗鞍バスターミナルまで車で移動した後、出発準備が完了します。
 
 大きな駐車場にはすでに数十台の車が停まっており、バスに乗って乗鞍へと旅立っておられるようです。
 
 しかし寒い。。。サイコンの温度計は10℃となっており既に肌寒く、これからどんどん標高を上げていくのに大丈夫なのだろうかと少し心配になります。

 さてと・・・まずはここから5キロ先のゲートまで自走しないことには何も始まりませんね。

 
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 スキー場より数キロ。
 意外に長い道のりを158号を進んでようやく乗鞍方面への分岐に差し掛かります。

 途中の電光掲示倍位によれば、乗鞍の午前3時の気温は-2℃とのこと。
 今は何度くらいなのかな?

 この先も、平湯峠までしばらく一般車両が走ってきます。


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 平湯峠。
 ここから乗鞍スカイラインのゲートがもう見えています。

 平湯側からも、上がってこようと思えば来れるようですね。


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 そして平湯峠からは、真正面に乗鞍岳の姿が。

 何という快晴!今からあそこまで行くのか~
 う~んテンション上がってきた!!


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 なお、ゲートの傍にも10台以上止められるような駐車スペースがあり、そこで自転車の準備をしている人々の姿もありました。

 ここからスタートも出来たのか・・・


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【8時】
 ゲートをくぐります。
 管理人のおじさんに、交通ルールを守るようにと念を押されます。
 了解です!!

 さあ、ここから14キロの乗鞍スカイラインヒルクライムのスタートです。


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 出だしのスカイライン。

 序盤は5~10%程度の傾斜が代わる代わる繰り替えすような道程で、シッティングとダンシングを交互に使い分けて足の疲労を抑えていけばリズムよく走ることが出来ました。

 また、気温は低く日陰に入れば寒いのですが、幸い天候も良く、日に当たって一生懸命漕いでいれば寒さも感じることなく走ることが出来ました。

 なお、工事中の箇所が何か所か有り、信号機も設置されていましたので、登りはともかくスピードの乗る下りでは要注意ですね。


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【8時20分】
 しばらく走って、夫婦松の展望台に到着。
 閑散としています。
 そりゃそうか。ここを走るのはバスか自転車かくらいですからね。

 余談ですがかつて、自家用車が走ることが出来た名残なのか、この乗鞍スカイラインの道沿いにはあちこちに駐車スペースや、展望台などの跡地が見て取れました。


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 しかし、今日は雲も無く岐阜側の展望も抜群でした。


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 遠間に雲の上から頭を出す山々の姿が見て取れます。

 あれはなんて山だろう?


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 また、この日は北アルプスの展望も抜群でした。

 しかし、道のりの途中からはもとより、畳平に着いてから以降、もっとくっきりと素晴らしい展望を用意してくれていましたので、この先はしばらくアップするのも我慢ですね。


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 さらに走り、既に標高はゆうに2,000メートルを超える様になりました。

 次第に植生が変化してきたのが感じられます。


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 そして、一つのヘアピンを越えたあたりから一気に風景が変化し、周囲の光景は高山帯の物へと変化しました。

 これはまさに2,000メートルオーバーの高山帯の光景です。

 なんだこれは、美しすぎるんじゃないのか?


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 こんなところを自転車で走っていいの?すごいな~

 そして見上げるヘアピンカーブ。

 感動的な光景ですが、あの傾斜の坂道を登って行かなければならないことに少々怯みそうになります。
 

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 しかしこれはやばいな。 気持ちよすぎる。
 
 アルペンルートを初めて歩いた時も感動しましたが、今回もそれに匹敵する素晴らしさです。


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 空の上に飛び出していきそうな道のり。
 

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 素晴らしいとしか言いようがないな。

 このような景色の中を、サイクリング出来るとは。。。
 
 思えば、全く興味が有りませんでしたが、立山黒部アルペンルートを走る、立山アルペンヒルクライムに参加された県外の方々もこのような感動を得ていたのかもしれませんね。
 
 乗鞍スカイライン
 普段見慣れない山々に囲まれた緑の道のりは素晴らしいの一言に尽きます。


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 何という濃い緑のハイ松帯。


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 畳平はもう目の前。
 
 あまりにも美しい高山帯のロードに、一瞬走る気力も無くして心を奪われます。
 綺麗だ・・・いや、綺麗過ぎる・・・

 今日走りに来て本当に良かった。


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 ゴール間近。
 
 分岐点有。
 しかし、エコーラインには程遠いし、ここを曲がって松本市ってどう行くんだい?


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 そして正面に国立天文台のフレア観測所のドームが見えてきました。


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 ついに畳平のゲートが。
 
 やっとたどり着いたぞ


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【9時50分】
 朴の木平を出発してから2時間40分。

 平湯峠のゲートから1時間50分。

 ようやく標高2,702メートル、畳平に到達しました。
 
 いや~ヒルクライムは、正直それほど好きでは無いのだけれども、この道のりは気持ちよかった。
 

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 バスターミナルには、何台もの大型バスが待機しており、また売店や食堂、神社に簡易郵便局も有るなど、ここが3,000メートル近い高所であることを一瞬忘れてしまいそうなほどの賑わいがあります。


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 さて、まったりとしたいところですが、私はまだ標高3,026メートルの乗鞍山頂へ向かって進む予定の為に、公衆トイレの傍の自転車スタンドに愛車をデポした後、トレランシューズに履き替えて登山の準備にかかります。


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 畳平の銀嶺荘

 チラッと除いただけで、中はよく見ませんでしたが、お土産を買ったり、宿泊もできるようですね。
 

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 壁には『日本自動車道最高地』の文字が。

 当然自転車でも最高地ですね。


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 神社と、簡易郵便局。


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 大きなレストランと、休憩施設。
 
 後で寄って行こうと思いましたが、タイミングが合わず探索することもできませんでしたが、この高所に立派な施設が揃っていますね。

 バスから降りた多くの観光客が周辺を散策しています。


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【10時20分】
 乗鞍の支峰の一つである、標高2,817メートル富士見岳を正面に、剣ヶ峰への遊歩道を歩き始めます。

 コースタイムは90分。
 
 ここまでのヒルクライムで大分足に来ていますが、充分に午前中の雲の無い時間帯に山頂へたどり着けそうです。


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 遊歩道の途中の『不消ケ池』

 天気も良く、青々として美しい池でした。


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 気持ちの良い遊歩道。

 青い空と、濃い緑の高山の光景が素晴らしい。


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 そしてついに乗鞍岳と、最高峰剣ヶ峰の姿が目に入ってきました。

 美しい・・・

 当たり前だけれども、山は全て、それぞれ姿が違うな。


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 肩の小屋を過ぎれば、いよいよ剣ヶ峰へ向けての道程となります。
 食堂や売店も持ち、宿泊も出来るかなり立派な山小屋ですね。

 小屋の前で記念撮影をしている人が大勢いました。


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【10時40分】
 肩の小屋を過ぎれば、これまでの遊歩道とは異なり、ここからはかなり登山道じみてきます。

 なお、剣ヶ峰までの標準コースタイムは50分。
 正直、もはや結構足に来ているようで、のんびりと行くことにします。

 
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 大き目の岩の転がる登山道。

 剣ヶ峰に向けての道のりはやはり急なもので、朝3時起きで車を走らせてきた寝不足の上に、ヒルクライムを終えたわが身にとっては中々に辛いものがあります。

 しかし、こういう足に来るところは、やはりトレランシューズよりも登山靴が欲しいいところです。


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 途中途中で息を切らしながらも、ようやく山頂付近が見えてきました。

 空がまぶしい・・・


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 日本で2番目の高所にある、『権現池』です。


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 乗鞍岳は、ここまで来ると草木の姿は無くなり、遠間から見ていたように特徴的な、岩と砂の山様をさらけ出すようになります。

 山頂まであと少しだ。


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 山頂手前、標高2,979メートル、『蚕玉岳』の山頂を通過していきます。

 ここは通らなくても剣ヶ峰へ行けるのですが、本当に大した労力でもないのでせっかくですからね。


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 山頂手前には、なんと岩の影に隠れて見えませんが、頂上小屋があって売店もあるようです。


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 山頂目前。

 急な傾斜に息が切れますが、あと少しと思うと疲れ切った足取りも軽くなります。

 この晴天、山頂には多くの観光客がいるようですね。


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【11時25分】
 肩の小屋からたっぷり45分をかけて、ようやく山頂にたどり着きました。

 朝から長かった・・・

 そしてなんとこの乗鞍岳山頂は、人生2座目の3,000メートル峰の山頂です。
 実感がない。

 乗鞍はあっという間に着いてしまった印象がありますね。

 今日は記録づくめだなぁ。

 人生最長のヒルクライムコースの制覇に加えて、自転車到達点最高高度、そして乗鞍剣ヶ峰3,026メートルは、立山大汝山3,015メートルを超えて人生最高峰です。
 いやあ素晴らしい。
 
 いま一つ気の乗らない状態での出発でしたが、やっぱり本当に来てよかった。


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 混雑する山頂では、あまり感慨に浸る時間もありません。

 山頂には神社もあり、神主さんも常駐していました。

 ささやかながら、お参りを済ませます。


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 そしてこの後は、待ち望んだ360度の大展望。

 正面は乗鞍支峰でありながらも、3,014メートルの高峰『大日岳』と、背後にそびえるのは『御嶽』!!
 

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 残念ながら、山頂に雲がかぶっていますが、乗鞍に並ぶ、巨大な独立峰、標高3,067メートル『御嶽山』

 凄いなぁ・・・この山も登ってみたいんですよね。


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 そして、長野県側の山々。

 遠目に映る高峰達。正直なんて山なのか全くわかりません(笑)


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 長野県側その2

 やっぱりわからない。


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 そして岐阜県側。

 権現池の背後に、雲を越える高峰、所々茶色く染まった人々の生活が感じられる街の姿がモザイクのように見て取れます。


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 しかし、今日のご褒美はやはり北アルプス穂高連邦の大展望でしょう。

 槍ヶ岳、穂高、笠ヶ岳といった、北アルプスの高峰達の姿がこれでもかというほど美しく正面に聳え立っています。

 遥かに広がる山々と、深いセルリアンブルーの空

 素晴らしいとしか言いようがない。


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 遠目にもわかる、特徴的な槍ヶ岳の姿。

 穂高の山々の姿が一望できます。


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 そして少し左に目をやれば、笠ヶ岳。

 その背後には、薬師岳、黒部五郎、立山と言った馴染みの深い高峰達の姿を見ることが出来ます。

 いや・・・今日はどこの山に登っても最高の大展望だったでしょうね。

 今日乗鞍に登って大正解でした。


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【11時45分】
 さて、名残は惜しいですがまだまだ帰りの道程がある為に下山を開始します。

 昼になって益々人が増えて下山の登山道も混雑しがちですが、速やかに下山していくことにします。


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 しかし、今日は本当に素晴らしい大展望です。

 余りの見事な山々に、見ていると心が吸い取られていくような感覚に襲われますね。

 益々心が空っぽになってしまいそうです。


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【12時15分】
 肩の小屋に到着。

 やはり下りは早い。

 小屋の前のベンチでは、家族連れの多くの観光客が昼食を摂っていました。


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 さてビールがあるようですが、まだ帰りの運転があるため飲むわけにはいきません。

 ソフトクリームを購入し、『乗鞍岳に乾杯!!』

 どこにでもある、スジャータの市販ソフトですが、実に美味しい。


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 ソフトを食べ終わった後、青空の下再び畳平への遊歩道を進みます。
 
 風は冷たいですが、日差しは暖かく絶好の登山日和でしたね。


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 下を覗けば、もう一つのスカイライン。

 乗鞍エコーラインが緑の中に一筋の道を作り上げています。

 これも素晴らしい・・・

 確かに走るならエコーラインと言われるのも良く分かる気がします。
 
 ここからの道のりもいつか走ってみたいものです。
  


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 まだ時間もあるため、途中にある富士見岳の山頂も通って行きました。

 30分ほどの道程でしたが、そこからの展望も素晴らしいものでした。


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 富士見岳から見下ろす畳平の景色。

 青い鶴ケ池の傍に、建物が、まるで箱庭のように整って並んでいます。


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【13時】
 畳平に帰りましたが、やはり午後になると雲がモクモクと上がってくるようになりました。

 どうやら、素晴らしい好天の時間は終わりとなったようです。

 レストランで食事でもしていこうかと思いましたが、黒い厚い雲の姿にその気も失せて、速やかに自転車モードに身なりを変更して下山を開始することにします。


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 自転車に跨り、畳平を出発しましたが、エコーラインの手前長野県との境界に立ち寄って行きます。

 ここから一気に下っていったら長野県か・・・
 面白そうですが、明日は平日で車は朴の木平です。

 乗鞍貫通はまたの機会にして、帰路に就くことにします。


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【13時15分】
 畳平のゲートを越えていざ朴の木平まで20キロ近い標高差1,500メートルのダウンヒルを開始します。

 よ~し帰るぞ!!


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 と、言うのもつかの間。

 何というか、スピードが出過ぎて怖い。
 ブレーキが溶けるのではないかと思うほどのダウンヒルであり、スピードを抑えつつ下ることにします。
 
 おまけに雲に包まれた道のりは、ウインドブレーカーを着ていてもかなり寒いのでした。


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 見事なつづら折りのスカイラインも、今は雲が押し寄せてきています。

 そんな中でも、幾人ものサイクリストが息を切らせつつ、この道のりを登ってきていました。

 ちょっとばかり遅かったね(笑)
 今頃山頂は雲の中だよ。


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【14時10分】
 途中パンクといったトラブルにも巻き込まれましたが、無事に平湯峠のゲートまで舞い戻りました。
 
 しかし暖かい~!!

 10℃を切っていた世界から、1時間もしないうちに20℃を超える世界へと移動して来ると、まるで別の国に来たような錯覚に襲われます。


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【14時25分】
 朴の木平バスターミナルへ帰還します。
 
 ますます持って気温は暖かくjなり、標高1,234メートルのスキー場では23℃を示していました。
 暑い・・・ 

 なお、途中のスキー場までの登りの道沿いの木の上で、熊が一生懸命に熊棚を作っていてビビりましたが、何とか無事にここまでたどり着きました。

 ダウンヒルならともかく、ヒルクライムで熊を千切れる自信はありませんからね・・・

 さて、今回初めて乗鞍ヒルクライムに挑み凡庸なタイムですが何とか無事に登り上げた後に、ついでと言ってはなんですが、標高3,026メートルの山頂までを行き来することが出来ました。

 天候も、今年の悪天候に苦しめられた日々を帳消しにする様な素晴らしい晴天に恵まれて、アウトドア活動の喜びを改めて感じさせられる一日となったのでした。

 でも、やはり山へ行くのは危険だな。
 あまりの素晴らしい光景と達成感や満足感により、やっぱり心が空っぽになってしまった気がします(笑)
 
 そんなスッキリした気分の中で、この後にスキー場に併設された宿儺の湯に入って汗を流し、体を温めて帰路へ着いたのでした。

 やっぱり朝から頑張って来てよかった。当初の想像以上に満足する結果を得ることが出来ました。
 やはり、冒険の為には勢いを無くしてしまってはいけないな・・・  


 それでは今回はこのへんで

栂海新道を踏破する! 【最終日:白馬岳~猿倉山荘】

栂海新道
09 /21 2014
 今回9月16日(火)の内容で、長かった日本海から北アルプスを繋ぐ栂海新道から始まる縦走の記録は終了を迎えます。

 前回:【3日目:朝日岳~白馬岳】

 3日間に及ぶ縦走により疲労した体を少しでも回復させるべく、白馬頂上宿舎にてバイキングの晩御飯を平らげた後に、早々と床に就いたまでは良かったのですが・・・

 昨日の夕方から雲の有る天候でしたが、深夜から明け方にかけてテントが倒壊するのでは無いかというほどの強風が加わり、生きた心地もしない中で明け方を迎えました。

 実際テントが倒壊しかかり、真っ暗闇の中で補強に追われたパーティも有るようです。
 幸い私は素人ゆえの慎重さから、しっかりとペグを打ち、岩で引き綱を補強していたので事なきを得ました。

 また、ソロテントゆえのコンパクトさも幸いしていたのかもしれません。
 中は荷物と身体でキッチキチですからね(笑)


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【4時】
 強風におびえながらも、イヤホンを付けて、ラジオを聴きながらシュラフに潜り込んでいたためそこそこの時間うとうとすることが出来ました。

 テントの中は7.8℃。

 トイレをするために外に出てみれば、強風により体感温度は3度くらいなのではないかと思われるほどの寒さです。


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 体を半分シュラフに突っ込みながらテントの前室で朝食を作り始めます。

 この3日間世話になった、アルファ米とアマノフーズのドライフード。
 そしてカップヌードルのリフィルパックです。

 流石に飽きたなぁ・・・しばらくカップラーメンもアルファ米も食べたくないや。
 それでも、カロリーの為と思って無理やり掻き込みます。

 残念ながら、私は食事については贅沢な口をしているようです。


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【5時15分】
 外が薄明るくなってきました。

 ボチボチと出発するパーティもありますが、後は下山するのみの私は、慌てずにのんびりとテントの中を片づけ始めます。

 
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【6時10分】
 それでも何だかんだでテントも撤収し、出発の準備が整いました。
 
 この数日間で、キャンプ技能もワンランク向上した様な気もしますね。
 しかし、湿った強風にさらされて、ものすごく寒い。

 そして、栂海山荘から一緒だった最後の方と、またどこかの山で会いましょうと握手を交わし、別れを告げます。
 11連休で山に入った彼は、今も北アルプスのどこかを進んでいることでしょう。
 無事に下山できますよう願っております。
 
 さて、私は一路最短距離で下山することのできる、白馬大雪渓から、猿倉山荘を目指すことにします。


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 一夜を過ごした白馬頂上宿舎を後にします。

 支配人さん。宿泊者も少なかったのに、バイキングにしてくれてありがとう~

 
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 以後はひたすらの急な下りが続きます。
 
 谷に入ってしまえば強風も遮られて暖かくなってきます。

 そして、動き始めればじきに暑くなり、来ていたレインウェアやウインドブレーカー等をことごとく脱いでいくことになりました。


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 次第に雲の下に出て、視界がクリアになって行きます。

 正面に、白馬の街まで広がる山々を見渡すことが出来ました。

 思えば、なんて山深いところを歩いているんでしょうね。


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【6時50分】
 避難小屋前を通り過ぎます。
 物置小屋のような小さなものです。


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 下を覗けば雪渓が見えてきました。


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 しかし、この下り道は、ゴロゴロした岩と砂利、そして滑り易そうな大きな石が連なっている上に急坂で、非常に歩きにくい。
 一晩休んで回復したヒットポイントはどんどん目減りしていきます。


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 雪渓の上部に取り付きますが、融解が酷くとても歩ける状態では無さそうです。

 雪渓を迂回してさらに下ります。


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 クレパス・・・ってほどでもないのだろうけれど、あの割れ目に落ち込んじゃったら、一人では早々出てこられないでしょうね。


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 大きな山肌に広がる雪渓。

 スケールの大きな眺めです。


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 雪渓の中腹位まで下った後、ようやく雪の上を歩くことが出来る様に有ります。

 いやあ、初めてだからワクワクするな。


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 アイゼンは持ってきませんでしたが、さしあたりお守り程度にとスノースパイクを着けて雪渓に挑みます。


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 雪渓上の雪は、風雨によってか階段状に波打っており、短いピンスパイクでも何とか歩くことが出来ます。
 
 しかし、想像していた以上に雪は固く、やはりアイゼンの爪でザックリと刺し貫いて歩いたほうが楽そうな感じです。

 登りは無ければ無いで何とかなるかもしれないけれど、下りは何か滑り止めがないとちょっと不安でしょうね。


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 しかし、雪渓を歩くのは中々に楽しい。

 今度はもっと早い時期に大きな雪渓を歩ける時期に来てみたいものです。


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 振り返れば随分と下まで下ってきました。

 そして、平日であるというのに続々と登山者の方が登ってきます。

 流石は白馬ですね。

 皆さん天候の事を心配しておられるようで、素直に山頂はガスと風が強かったが、雨はまだ降ってはいなかったと何度か繰り返しつつ雪渓を下ります。

 しかし、下る途中で小雨がぱらついてきて、山頂の天候はどうなったのだろうかと少し心配になりました。

 
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 雪渓終了。

 多くの登山者がアイゼンを付けてこれから登ろうとしていました。


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 この後、雨は少し強くなってきて登山道を濡らしはじめます。

 ここからの登山道は、石の転がるガレた登山道から、大きな石が敷き詰められた、非常に滑りやすい物へと変化してきました。

 ただでさえ、4日目の山歩きで足が動かなくなってきており、自分でも信じられないような小さな段差にもつまずき易くなってきているために、細心の注意を払って進んだのでした。


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【8時35分】
 白馬尻小屋へ到着します。

 多くの登山者が雨を避けて、小屋の軒先で出発の支度をしていました。


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 そして、白馬尻小屋を出てさらに歩き、いつしか登山道から、林道然とした道へと変化していきます。

 もうゴールは間近と言ったところでしょうか。


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【9時10分】
 白馬鑓温泉方面への分岐点です。

 いつか、この温泉にも入りに行ってみたいものです。


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 そして、5分もしないうちに猿倉山荘を示す看板が現れました。

 看板に従って、最後の下り道を歩きます。
 

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【9時20分】
 ゴール。

 猿倉山荘にたどり着きました。
 この時間では登り始める人もおらず、周囲にはお客さん待ちのタクシーの運転手さんの姿のみでした。

 今日は平日でバスが走っていないので、タクシーを呼ばないといけないと心配していたのですが、ちゃんと山荘で何台ものタクシーがお客さん待ちをしていました。
 よかった。
 
 白馬駅までバス1,000円に対してタクシーは3,700円と、ちょっと値が張りますがこの際背に腹は代えられません。
 

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 何はともあれ、まずはこれですね。

 旅の無事終了に乾杯!!

 午前中から飲むビールは実に美味い(笑)!!


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 その後はタクシーに乗って、白馬駅前へ。

 コインロッカーにザックを放り込み、三日ぶりの風呂へ入る為に歩いて温泉へと向かいます。


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 白馬駅から一番近い温泉、みみずくの湯。

 タクシーの中で割引チケットを貰って、いつもはスズメの行水状態の私には珍しく、たっぷり30分以上温泉の中に浸かっていました。

 いや~実に生き返りました。
 なんて風呂が気持ちいいんだろう。


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 そして風呂をあがって外を眺めれは、遥か白馬方面は、雲が晴れ始めて、その見事な山様を一部覗かせていました。

 でも見えているのは白馬三山のうち、白馬鑓ケ岳と、杓子岳の方のみで、白馬岳の方はやはりすっぽりと雲に覆われていました。

 しかし見事に山が見えるものです。

 富山ではどんなに天気が良くても、立山や剱岳と言った高峰達が、こんなにも見事に、身近に見えるなどと言うことはまずありえません。

 そして、登れる高峰達の数も多く、しかもアクセスが良い。

 長野県が登山立国である所以でしょうね・・・とてもかなわないな。

 そしてまたいつか、この白馬方面へと訪れたいものです。 


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 その後、昼食を摂り電車の時間を待ちます。
 
 3泊4日を共にした相棒たちは、すっかり使い込まれた風貌へと変化していました。
 ご苦労さん。また次も頼むぞ!!

 さて、これで全行程が終了しましたが
 第4日目は

6:10  白馬頂上宿舎テント場発
6:50  避難小屋
7:20  燕岩
8:35  白馬尻小屋
9:20  猿倉山荘
9:50  白馬駅(タクシー乗車)

と言った道程でした。
  
 昨晩強風に悩まされてしっかり眠れなかったせいもあるかもしれませんが、4日目ともなると足の限界が来るのが早かったですね。
 連日の行動を計画するときは、疲労にもよく注意して計画しないといけないことが、身に染みて判りました。

 さて、これにて遥か日本海、親不知海岸よりはるばる50キロ。
 
 標高0メートルの海岸線より3,000メートルの北アルプス目指して、栂海山荘、朝日岳、白馬岳と繋げてきた今回の冒険は終了です。

 今思い返してみても、とっても苦しく、そして素晴らしい道のりを歩いた楽しい3日間でした。

 また、初めてのテントを背負っての縦走でしたが、思っていた以上にうまく出来ました。
 これで、次回の活動への自信と成りました。

 しかし、下山しておよそ1週間が経過した現在ですが、ボロボロに疲労した身体が、ようやく回復しつつある状態であり、全快の後に次の活動へ向かって動き出したいと思います。 


 それでは今回はこのへんで

栂海新道を踏破する! 【3日目:朝日岳~白馬岳】

栂海新道
09 /20 2014
 前回、栂海山荘から朝日岳に至った後、朝日平でテン泊し一夜を明かしました。

 今回は明けて山籠りも早3日目の、9月15日(月)の内容です。

 この日の日程は、栂海新道からは完全に離れ、一路『朝日岳』から『雪倉岳』へ向かった後、富山、新潟、長野に跨る『三国境』を経て、『白馬岳』山頂へ進むといった、北アルプスの只中を進む行程です。

 そして出だしから高山の真っ只中という初めての経験。

 はたしていかなる道程が待ちかまえているのでしょう。
 それではスタートです。

 
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 美しい星空の夜を終え、朝の4時前から朝食や身支度などの、出発の準備を始めます。

 5時を過ぎて、ようやく周囲が薄明るくなり、テントの撤収も完了して出発の準備が整いました。


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【5時20分】
 テント場の大半の人々が出発した後、少し遅れて私も朝日平のテント場を後にします。

 まず最初の目的地は『朝日岳』山頂。
 昨日のような曇り空でしたら登頂は止めて、水平道を通ってさっさと『雪倉岳』へ向かってしまおうと思っていましたが、早朝は雲一つなく、予定通り稜線を伝って、『白馬岳』へと向かうルートを選択することとします。 


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【5時25分】
 途中、朝焼けに輝く、白馬岳と、雪倉岳。

 もう少しはやく出発していたら、山頂から眺めることが出来たのかな?


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【6時5分】
 再び朝日岳山頂へ。

 白馬方面がよく見えます。

 のんびりせずに先を急ぐことにしましょう。


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 栂海新道方面と、雪倉岳方面の分岐の木道に到着です。



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 ここからは高度を再び下げて、朝日岳の背後に回って行くため、栂海新道とは本当にお別れとなりますね。

 さようなら~二日間ありがとう!


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 朝日岳を下り始めます。

 正面に広がる緑の世界の先には、大きな雪倉岳とその先に白馬岳の姿が。

 
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 そして、左手側を見て見れば、どこまでも広がる山々の世界。

 何だか風格のありそうな姿をしたものが多いな?
 何という名の山達なのでしょう?

 う~んちょっと良くわからないな。


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 なお、朝日岳への登山道3本目のこちらの道は、草花も多く土があり、それでいて人の手もあまり入っていない一番野性味あふれる道のりでした。

 どの道の風景も全く違うんだな・・・


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【6時50分】
 木々の間をすり抜けるような道程を経て、水平道と合流しました。

 思った以上に長い登山道で、ここから登るのは辛いでしょうが、水平道のコースタイムと比較して、あまり時間のロスにはならなかったようです。

 さあ、先を急ぎましょう。


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 分岐には、倒れた標識が。

 ここから白馬まで9.2キロか。

 連日の10キロオーバーの道程ですが、この3日目はまだ始まったばかり。
 気合を入れ直して、出発することにします。


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【7時5分】
 小桜ケ原に到着。
 
 次第に朝日小屋から先行したと思われる、中高年登山者達を追い抜き始めます。 


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 その先の水場。地図には常水と記載されています。
 
 登山道を貫いている姿は、まんま普通の沢ですね。
 とりあえず補給の必要もない時間帯ですので先へ進みます。 


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 ガレガレの、歩くとチャリチャリ言うような岩だけの道も通ります。

 これは新鮮ですね。


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【7時20分】
 『燕岩』の前を通ります。
 
 何というか、黒々とした大きな岩です。
 何だか落ちてきそうで怖い・・・

 ここにも水場マークがあったけれど、どこだったのか、わからなかったですね。


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【7時30分】
 そして、いよいよ雪倉岳への取り付きにたどり着きました。

 見上げる斜面。

 斜面にジグザグに刻まれた、急な道のりを慌てずに登って行きます。


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 そして、大回りして西側の稜線へ。


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 その後も長く、急な稜線を一歩一歩確実に登って行きます。

 しかし、なんて長い道のりなんだ・・・

 遠間から見ていても、雪倉岳にどうやって登るのかわかりませんでしたが、まさかこうなっていたとは・・・


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 キツイ斜面をひたすら我慢して登り続けます。

 風は冷たくなってきましたが、動いていれば暑いのでどうということはありません。


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 想像以上に長い道のりの後、ガレた岩場を乗り越えて

 見えた!山頂だ!!


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【9時10分】
 たっぷり1時間半以上かかって、標高2,610.9メートル『雪倉岳』山頂へとたどり着きました。

 ふう・・・
 これで今日の道程の折り返しは過ぎたな。

 後は白馬を目指すのみ。

 山頂は、白馬方面から下ってきたと思われる登山者が続々と登ってきて、にぎわっていました。

 何だか、大分娑婆に近づいたような雰囲気になってきましたね。


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 残す目的地は、白馬岳山頂のみ。

 休憩もそこそこに、雪倉岳を後にします。


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 山ばかりなので、ちょっと一休み。

 北アルプスは、どこへ行っても所々に小さな花が咲いていますね。
 不思議だなぁ・・・
 

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【9時40分】
 雪倉避難小屋へ。

 岩垣でがっしりとガードされた小屋です。


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 金属製のごつい扉を開けて、中を見てみれは小さいながらも二部屋の小屋で、正面にトイレもあります。
 
 以外にしっかりした作りなのですね。
 

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 そして再び登山道へと復帰します。
 正面右手には『鉢ヶ岳』が控えめに山頂を覗かせています。

 しかし、流石に登山3日目になると、足の疲労感が早くやってきますね。
 初日と同じように動けるような気持でいましたが、やはりそうはいかないようです。

 あと数キロ。頑張ろう。
 気にしないように、補給食などを摂りつつ風景を眺めながら先へと進みます。


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 八ヶ岳の山腹を水平に貫くようにして、白馬へと接近していきます。
 

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【10時40分】
 鉱山道との分岐点へ


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 分岐を過ぎればいよいよ白馬の取り付きです。

 あと少し。


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 ガレた岩場を、ジグザグに稜線に向かって登り続けます。

 途中、昨日朝日岳や朝日平でご一緒した、愛知県からの登山者の方とすれちがいました。

 時間がないので白馬まで寄らず、三国境で引き返してきて、鉱山道より下山するのだとか。

 そうでしたか・・・まあ明日からは平日ですしね。
 鉱山道より下山される方は結構おられるようですね。

 短い縁でしたが、またどこかの山でお会いしましょう~
 と、別れを告げ再び先へ進み始めます。


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 稜線に出ました。

 白いな~!
 曇りなのに目がまぶしいくらいです。
 これが白馬の名の所以なのか・・・?


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 白く輝く道をしばらく上ります。
 
 崩れやすくて歩きにくいな・・・


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【11時35分】
 富山、新潟、長野の三県にまたがる『三国境』へたどり着きました。

 見晴らしがよく、ここからの景色もなかなかのものですが、アップするのは山頂まで我慢することにしましょう。


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 そして、いよいよ稜線を山頂に向かい歩き始めます。 


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 途中、この旅初めての雷鳥の親子に遭遇しました。
 
 人が近づいてもあまり気にすることなく高山植物の中で何かをついばんでいます。

 やはり、雷鳥も所によって性格が違うのかもね。


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 しかし白馬山頂までは稜線からも、幾つかの急なピークを越えていかねばならず、完全な誤算でしたね。

 何度もピークを乗り越えては、いまだ山頂に至らず。。。
 と、心を折られ続けました。

 キツイ・・・
 3日間の疲労により、もはや完全に足が終わっている。

 
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 何個目かのピークをヘロヘロになりながら登りきった後、ようやく真の山頂が見えてきました。

 
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 ああ、人や標識が見える。
 どうやら今度こそ間違いなく、山頂へたどり着いたようです。


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【12時20分】
 着いた~。
  
 朝日平を出発してから早7時間。

 本日及び、この旅の最終目的地ともいえる標高2,932.2メートル『白馬岳』山頂にたどり着きました。

 長かった~。
 もう足が痛い。
 
 感動よりも、もう歩かなくても良いと言った安堵感の方が先に来ますね(笑)


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 そして、天候は曇りですが、高曇りの今日は360度の大展望でした。

 荒々しくも巨大な進行方向の山肌。

 
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 白馬村方面。

 下を覗くと怖いくらいの高度感ですね。


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 そして、山頂の案内板には何故かお賽銭が。


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 三国境から、小蓮華山方面。

 実に大きな稜線が走っています。


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 そして、朝日岳方面に眼をやれば、昨晩テン泊した朝日小屋と、朝日平の姿も見て取れました。

 何て、遠くまで歩いてきたんだろう・・・


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 そして、日本海側に目をやれば、黒部川と、それが作り上げた黒部川扇状地の平野部が見て取れました。

 すごいな~。
 いつもあの海岸線をサイクリングしているというのに、今日は山頂から見ているんだ。


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 そして剱岳と、立山方面。そして毛勝三山の姿もはっきりと見ることが出来ました。

 凄い。。。
 完全にホームグラウンドの山々の後ろに回り込んできました。
 あの山の向こうにいつもは生活しているんですね。
 感動的だなぁ。


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 しかし、角度が変わると山の姿も全く違って見えますね。

 剱はもとより、立山も富山側から見る以上に鋭くとがって見えます。


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 そして遠目には、槍ヶ岳方面。

 いやあ、どこを見ても素晴らしい景色です。


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 しばらく景色を堪能したのち、今日の幕営地まで下ることとします。

 気が抜けたせいか、足は益々動かなくなっており、ゆっくりと下って行くことにします。

 視界には既に白馬山荘が。

 しかし、テント泊の為には更に下の、白馬頂上宿舎までたどり着かなくてはなりません。


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【12時50分】
 白馬山荘着。
 
 3つの大きな建物を持つ、非常に立派な山荘でした。


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 村営の白馬頂上宿舎は更に下に見えています。

 あれも立派な建物だなぁ。


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 ヘロヘロの足には、山荘から頂上宿舎までの道程が、非常に長く感じます。

 ゴロゴロと転がるガレ岩場の道もより疲労感に拍車をかけますね。


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【13時10分】
 朝日平を出発してからおよそ8時間。

 頂上宿舎にたどり着き、テント場の予約を済ませました。

 そしてやることと言えばただ一つ。
 
 「白馬岳に乾杯!!」
 
 美味すぎる!!
 なお、500mlで700円と、非常にお買い得な値段でした。

 そしてここで栂海山荘からご一緒だった方と再び再開。

 祖母谷へ抜けていく予定でしたが、疲労の為ここで一泊していくのだとのことでした。

 一昨日の晩、一緒に栂海山荘に泊られたもう一方は、既に猿倉へ向かって下山をされたはずです。

 旅は道連れ。
 奇遇なものですね。


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 無事にテントも張り終えて、あとはゆったりするのみです。
 
 私が辿り着いたときは数張りだったテントはその後、10張り程度に増えました。
 ところが、昨晩は200張りに達していたというのですから驚きです。
 
 きっとあらゆる場所にテントがあったことでしょうね。

 やはり登山はラッシュを避けないととんでもないことになるな・・・
  
 その後私は頂上宿舎でのバイキングの晩御飯を腹が苦しくなる程食べて、明日の下山に備えてテントでの休息に入ったのでした。
 
 バイキングは、食材は少ないながらもやはり好きなだけ取って食べられるというのが楽しいですね。
 味噌汁もあって何杯もお替りしてしまいました。。。

 テントに入ってしまうと、とても周囲を散策しようなどと言う気持にはならず、ビールを飲みながラジオを聴いてダラダラしていました。
 今日もとっても疲れた(笑)

 日本海親不知から始まったこの道のりも、遂に白馬岳山頂を経て、いよいよ下山を残すのみとなりました。

 様々な景色を見ることが出来た山の日々も、とりあえず次回でひと段落です。

 さて、第3日目は

5:20  朝日平発
6:05  朝日岳
7:20  燕岩
9:10  雪倉岳
11:35 三国境
12:20 白馬岳
13:10 白馬頂上宿舎

 昨日に引き続き、およそ8時間の行程でした。 
 この二日間の疲労は確実に足を蝕んできていますね。

 また、一日に歩く時間も、一日だけの一発勝負なら無理も出来ますが、複数日に渡る道のりにおいては10時間以内が限度のような感じですね。
 8時間というのはちょうど良い頃合いかもしれません。

 明日はいよいよ最終日。
 大雪渓から猿倉山荘へと下山し、白馬駅から帰宅することとなります。


 それでは今回はこのへんで

栂海新道を踏破する! 【2日目:栂海山荘~朝日岳】

栂海新道
09 /18 2014
 前回からの引き続き。

 二日目、9月14日(日)についての出来事です。

 この日の道のりは、栂海新道の後半部分、『栂海山荘』から『犬ケ岳』~『黒岩山』~『黒岩平』を経て、栂海新道の終点である『吹上げのコル』を越えた後、北アルプス最北の山『朝日岳』へ」至るルートです。

 そして、この日からは完全に下界とは隔絶され、持参したテントによる『朝日平』でのテント泊となる、山を満喫した道程となりました。

 山で一泊の後、更に山深く踏み込んでゆく初めての体験。
 それではスタートです。


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【5時30分】
 昨晩は、深夜にバケツをひっくり返したかのような豪雨の音で目が覚めたりしながらも、山荘に用意された毛布にくるまって、一夜を明かしました。

 そして4時ごろから、暗い山荘の中で朝食と身支度を済ませた後に外に出て見れば、雲は晴れ、今日の道程が視界全体に広がっていました。

 美しい・・・
 周囲の人工物は山荘のみ。

 今自分はまさに大地のただ中にいる。


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 外壁がまだ濡れた山荘は、一晩我々を山の厳しい天候から守り抜いてくれました。

 ありがとう栂海山荘。何だかとても居心地が良かったよ。 
 またいつの日か、お世話になると思います。
 その日まで!

 既に登りの方々は数分前に山荘を経っており、私も下山する方々に別れを次げた後、いよいよ出発することとしました。
 

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 トタンに、大きな赤文字で書きこまれた案内に従い、二日目の道程を歩き始めます。


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 昨日は想像以上に疲労した状態でしたが、10時間近い休息の甲斐あり、足取りも軽く歩を進めます。

 まずは山荘の直ぐ傍の『犬ケ岳』を目指しますが、ここからは高度も1,000メートルを超えて、どんどん高度を上げて行きます。
 そのため、木々の背丈も低くなり、狭い稜線と急なアップダウンを繰り返す、より登山道としての魅力にあふれた道のりとなって行きます。


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【5時40分】
 標高1,593メートル『犬ケ岳』山頂へ。

 山頂はガレた岩場がむき出しになっているなど、高度以上の風景が味わえます。


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 視界の下には『栂海山荘』が見えています。


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 犬ケ岳の山頂からは、この先の稜線が一望できます。

 この長い長い尾根を歩ききった先に今日の目的地『朝日岳』が有るのです。


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 そして、遠目には『剱岳』の姿も見ることが出来ます。
 
 この角度から見ると、こうなって見えているのか・・・


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 その後は、細い稜線沿いの登山道は、いずれも険しく、細かいアップダウンの連続が続きます。

 岩や縄場も多く、細い尾根道を注意して進みます。


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 しかし、日差しもやや高くなり始め、朝焼けに赤く染まりだした山肌の美しさは息をのむほどです。

 このような景色を眺めることが出来る道を歩く事は本当に素晴らしい。


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【6時10分】
 『北俣の水場』の分岐点へ到着です。
 
 地図では山荘から簡単にここまで来れるように思って見ていましたが、実際はかなりの難所をいくつか乗り越えてこないと辿り着けません。

 やはり親不知からの登りの際はちょっと遠いけれど『黄蓮の水場』で重い水を背負って来る方が良いようです。

 写真を取り忘れましたが、5分ほど下った水場まで下った後、ここでも真水に飢えていた私はガブガブ飲み干して登山道へと復帰したのでした。


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 そして再び続く、険しく狭い稜線沿いの登山道。


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 進行方向右手には、普段平地より見慣れた山々達の背後が見渡せます。

 剱岳に、毛勝三山、僧ヶ岳に駒ヶ岳と連なっているのが一望できます。 


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 そして左手には深く大きな谷が広がっています。

 見渡す限り山に囲まれているな。


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【7時5分】
 山荘を発って1時間半。
 標高1,612.3メートル『サワガニ山』へ到着です。

 サワガニ山か・・・ここに蟹がいたのかな?
 山岳会の名前とも何か由来があるのかもしれませんね。

 そして、このサワガニ山を越えた後から、また少し山の雰囲気が変化して、ここまでの厳しいアップダウンの連続する登山道から少し山は広くなり、アルプス然とした大きな自然の世界へと切り替わって行くようになります。


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 稜線から除く富山県の方向。
 僧ヶ岳の稜線に隠されて、家の方向は見えません。

 目に映るほど近い距離に古里が有るはずなのに、ものすごく遠い場所まで来てしまいました。 
 
  
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 しかし正面にはあまりにも美しい緑の北アルプスへの稜線。

 その輝きで、わが身をより深遠へと誘います。


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 サワガニ山以降、岩が多かった稜線から、次第に土がむき出しとなった登山道へと変化しますが、昨日の夜の大雨でグチョグチョにぬかるんだ場所が多々見られる様になります。

 そんな中、栂の木の群生する地帯を通ります。
 凄い、枝は海側からの風によってでしょう、完全に半分偏ってしまっています。

 栂の木の連続するこの場所が、栂海新道の由来なのでしょうか?


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 そして深い登山道を進む道程の中、突如現れる草原地帯。

 美しい・・・地上の楽園か?


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 草原の先には『文子の池』と名付けられた池塘がありました。


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 池塘正面にはこれから登る『黒岩山』がそびえ立っています。

 小さくも、ポッコリと綺麗な三角の山が目の前にあらわれます。


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【8時10分】
 標高1,623.6メートル『黒岩山』山頂へ。

 天気も良く、見晴らしも素晴らしい、今日最高の時間帯でした。

 ここで少し休憩と補給を取ながらまったりしていると、今日初めての登山者のご夫婦とすれ違います。

 栂海山荘を経ってから、初めて人と遭遇しますが、この先『黒岩平』の間では『朝日小屋』からの下山者と多くすれ違うようになりました。
 どうやら、昨晩と異なり今晩の栂海山荘は大混雑となる様子ですね。


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 黒岩山山頂から眺める黒岩平。

 いや~綺麗だ。
 高山帯にやってきたという雰囲気や空気が感じられるようになってきました。
 

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 黒岩山を下りてすぐに中俣新道との合流点に辿り着きます。
 
 後に幾人かの方がこの道から黒岩平を登ってこられました。


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 そして黒岩平へと入り込みます。

 素晴らしい高所の湿原地帯です。
 室堂、薬師平、雲ノ平と、幾つかの高所の平原を見てきましたが、ここも勝るとも劣らぬ素晴らしいところです。


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 黒岩平の道も、ご多分に漏れず昨晩の雨でぬかるみが酷いものになっていましたが、昨日より登り始めてから目にしなかった、安らかな光景に心を癒されつつ進みます。


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 ここではいくつもの小川や池塘が見られます。
 水場で水分補給を行い、ここからの長い道のりに備えました。

 また、時間帯的に朝日小屋を出発した人々とすれ違う頃合いの為か、この平の区間に集中して、登山者の方々とすれ違いました。
 

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 しかし、この黒岩平は非常に長く、かつ意外にアップダウンがあり次の『アヤメ平』にたどり着くまでに何度も同じような光景を繰り返し眺めさせられることとなるのでした。


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 登っては湿原へたどり着き・・・


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 また長く急な登り・・・


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 そして何度目かの湿原と言った道程を繰り返します・・・

 このころには全く人と会うことも無くなり、再び静かな単独行へと戻っています。 


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 次第に雲が増えガスがかかるようになってゆく中

 登りと湿原を繰り返した後、木道や丸太の階段が現れ始め、ようやくこの長い湿原の終わりに差し掛かります。


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【10時40分】
 2時間以上湿原を歩き続けてようやく『アヤメ平』にたどり着きます。
 
 う~ん。どうやらアヤメの季節ではないようで、草紅葉気味の草原が広がるのみでした。 


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 そして、ここも『文子の池』同様、『アヤメ平』の看板は潰れてしまっています。
 
 やっぱり降り積もった雪の重みでこうなってしまうのでしょうね。
 試しに手で引き起こしてみようとしますが、鋼鉄製の柱はびくともしませんでした。

 雪の重みってすごいのだなぁ・・・


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 しばらく進み、すでに2,000メートルを超える高所に立ちながら、アヤメ平と、黒岩平を振り返ります。
 
 本当に広くて長い道程の湿原でした。


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 そして、ここからは今日の最終目的地『朝日岳』へと向って、再び高度を上げていくこととなります。

 早朝より歩き始めてから6時間。
 山荘に一泊したとはいえ、さすがに歩きづめの2日目ともなると、益々登りがきつく感じられます。


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 その後も、階段や、木々の茂った意外に長い道のりを頑張って登り続け、登山道にガレた岩が多く見られる長栂山手前の風衝帯に辿り着きます。

 いやあ、また風景が変わった。
 高山に来た雰囲気があります。


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【11時20分】
 ホンの5分ほどの寄り道になりますが、木々の生えないガレた、不思議な空間の稜線を歩き、『長栂山』山頂へ到着しました。
 

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 そして、広い岩だらけの空間に記されたペンキマークの道程を見失わないように先へ進みます。

 ボケ~っとしていると、ルートロスしてしまいそうな場所です。


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 長栂山からも、しばらくアップダウンや木道のある湿原なども、2つの大きな池塘の並ぶ『照葉池』の傍を通り過ぎます。

 本当にめぐるましく光景が変わるなぁ。


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 その後も木々の間を潜る当な登山道を過ぎて、いよいよ朝日岳の取り付きへが確認できるようになってきました。
 
 そして同時に長かった、栂海新道の終点(起点)が近づき始めました。


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【12時】
 栂海新道の事実上の終着点、『吹上のコル』に到着します。

 ここは五輪尾根との合流地点でもあり、備え付けられたベンチには休憩をとる人々の姿も見て取れました。

 この日の朝、栂海山荘を出発してはや6時間半か・・・

 ここまでが、親不知から27キロ
 1日目10時間の、二日目6時間半の計16時間半か。

 随分と時間がかかっちゃったな。
 荷物が重いせいもあるでしょうが、まだまだ鍛え方が足りないな。


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 また、来た道の方を振り返れば、大きな岩を入り口として、これまた大きく『ツガミ』の文字が描かれています。
 
 長い長い栂海新道はここから始まり、そして遥かなる日本海へと繋がっているのですね・・・


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 さて。
 栂海新道は事実上終わりましたが、まだまだ私の旅路は続きます。

 栂海新道が拓かれた目的の一つである、北アルプス『朝日岳』へ向って、疲れた体に鞭打ってジグザグに道の刻まれたガレた登山道を進み始めます。

 最後の大詰めですが、最早足が死んでおり、長い急登に苦労しつつ1歩1歩何とか足を前に出していきました。


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 登りの途中、休憩しつつも振り返れば、雲の切れ間から遥かなる栂海新道の道程が垣間見えます。
 
 綺麗だ・・・
 さらば、栂海新道。


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 長い登りに苦しみながら、ようやく山頂が。
 

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【12時35分】
 標高2,418メートル。

 『朝日岳』山頂にたどり着きました。
 
 この二日目も長かった~。
 
 そしてこれまた奇妙な縁。
 この先白馬三国境まで同じ道のりを進む事になる愛知県から来られた方に、記念写真などをとっても頂きつつ、山頂の感触を味わいます。
 まあ、ほとんど一本道みたいなものですから、同じ道を進むしかないのですけどね(笑)


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 雲で視界も無く、風も冷たいので早々に下山し、今日の幕営地である朝日小屋へ向かいます。

 どうせまた、明日の朝には登ってくるつもりですしね。


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 朝日小屋へ向かう方向の登山道は、木道や階段が多く整備されています。

 また、ガレた岩場ではなく木々や植物も多く茂っており、風当りの違いなのでしょうが、山肌の向き一つで随分と変わるもんだと感心して下ります。


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 お、木苺だ。
 おいしそう。

 あと少しで休めると思うと、心にも余裕が出てきますね。
 この他にも、色々なお花が咲いていました。


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 雲の切れ間から、朝日小屋が見えてきます。

 ああ~あと少しだ。


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【13時20分】
 『朝日小屋』へ到着。

 小屋の前のベンチでは幾人かの方が休憩しておられて、その中に栂海山荘で一緒だった方もいらっしゃいました。
 早い。


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 まあ、何はともあれまずはこれです。

 小屋でテントの受付をして、500ml800円の缶ビールを購入。

 『朝日岳』に乾杯!!

 美味すぎる!!
 昨晩からもうビールが飲みたくてしょうがなかったんですよね(笑)


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 雲が多く、風の有る日でしたが時に雲が晴れて暖かい日差しが差す時もありました。 


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 その後、昼食を摂り、テントも無事に張って周辺をブラブラします。

 20張りくらいのテントがあったでしょうか?
 しかし、昨晩はもっと有ったようです。
 
 今日は連休の中日ですから少ないのでしょうね。

 この後は、夕方までブラブラしたり、酒を飲んでテントでダラダラした後夕食の時間となりました。
 
 なお、テント場ではラジオは意外に良く聞こえており、酒を飲み飲み、パカパカ行進曲を聞きながらテントの中で一人笑いしていたのでした。
 キャンプは楽しいなぁ(笑)


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 夕食は小屋で食べさせてもらうことにしました。

 毎食アルファ米と、カップヌードルでは気が滅入りますからね。

 食前酒のワインや、昆布〆の刺身やおでんも有ったりと豪華なメニューです。

 一日ぶりの柔らかいご飯も美味しく、4杯もお替りしてしまいました。
 
 しかし、この小屋の女将さんは有名な方のようですが、宿のお客さんたちはテンション高いなぁ・・・
 まるでアイドル小屋のようですね。


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 すっかりお腹いっぱいになって満足して小屋の外に出て見れば、すっかり雲が落ちて山々の稜線が開けていました。

 夕焼けに染まりつつある、明日の目的地、雪倉岳、白馬岳。

 美しいなぁ・・・
 小屋の人たちも、テント場の人たちも皆感嘆の声を上げつつ朱に染まった北アルプスを眺めています。


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 あれが『白馬岳』か・・・

 明日はあそこまで行くのだなぁ・・・
 
 あんなに遠くに見えるのだけれども、明日の昼ごろにはあの頂に立っている予定なのです。
 山を歩くって、不思議だ。

  その後、夕暮も終わり日が暮れるまで景色を眺めた後、明日の道程に備えて早々とテントに潜り込んで、就寝したのでした。。。

 さて、第2日目の道程は

5:30  栂海山荘発
8:10  黒岩山
10:40 アヤメ平
12:00 吹上のコル
12:35 朝日岳
13:20 朝日小屋

 のおよそ8時間の行程でした。 
 やはり、初日に比べて足取りは重い感じがしますね。

 次は、3日目『朝日岳~白馬岳』へと続きます。


 それでは今回はこのへんで。

OKI

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