初夏のアルペンルートを駆け抜けろ! 【桂台(663m)から雄山山頂(3,003m)へ】

立山
06 /23 2013
 今回は、久しぶりにサイクル&トレッキングのお話です。
 
 先月のゴールデンウィークにも、家族でアルペンルートをバスで登り雪の大谷を見学に行ったばかりですが、今回は自転車仲間のあらくにさんと、更にあらくにさんの山スキーの先輩方のチャレンジに便乗させていただく形で、アルペンルートから立山主峰の一つ、雄山山頂への自力アプローチを行ってきました。

 1年ぶりのアルペンルート自走での立山登山・・・もうしばらくは、実行することも無いかと思っていましたが、意外に早くその時が訪れたものです(笑)

 バスを使わずアルペンルートを走破する試み。
 そんな物好きはそうはいないと思っていましたが、やはりブログ等には載せていなくても、やってらっしゃる方はいるんでしょうね。

 しかし今回は、室堂駅のライブカメラ等で眺めても、立山付近には雪の残っている6月下旬、本当に雄山山頂までたどり着けるのか不安の中での出発でした。



 今回のルート。

 標高633メートルのアルペンルートの入り口である『桂台』から、自転車で『八郎坂』まで移動し、その後は徒歩で標高3,003メートル『雄山』山頂を目指すといった、片道20キロ以上、標高差もおよそ2400メートルのかなりのハードコースです。

 昨年と異なり海抜0メートルからのアプローチではありませんが、その分落ち着いてアルペンルートの魅力を堪能できる道程となりました。

 さらに、【偶然】ですがこの日は富山県では、アルペンルートを自転車で走り抜ける初のヒルクライムビックイベントである【立山アルペンヒルクライム2013】が開催された日でもあり、実に道中楽しい思いをさせていただくことができました。

 さて、それではスタートです。


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【3時】
 深夜の桂台入り口付近にて、あらくにさんと、今回初めてお目にかかる山スキーの達人お二人と合流します。

 称名道路入り口は、当然まだ閉鎖されていますが、ゲートの脇より八郎坂登山口へと進みます。

 ゲートの向こうは街灯一つない真っ暗闇の不気味極まりない道程ですが、今回は連れが3名もいるため暗闇の恐怖におびえることのない幸福な道程でした。

 やはり昨年の自分を思い返してみると、こんな道程を深夜に単独で走ってきたなんて、ちょっとどうかしてるとしか思えませんね(笑)
 
 
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【3時40分】
 称名駐車場に到着し、自転車をデポしていざ登山モードへと変更します。
 
 周囲は今だ暗闇の中、ヘッドライトの光だけが頼りの状態です。

 なお、今回も相棒は黄金のRX2カスタム。

 長距離の走行性能は当然ロードバイクに劣りますが、桂台から称名駐車場までの数キロ程度の区間程度では、最大15%近い登りに対応可能な、フロント26-リア28のギア比による登坂能力や、登山着やトレランシューズのまま乗りこなすことのできる汎用性は、走行性能の差を大きく上回る利点と言えます。


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【4時】
 夏至を過ぎた朝は早く、薄らと空は白んできていました。
 いまだ未開通の『八郎坂』を登り始めます。

 あらくにさんはもとより、他のお二方も登りが強く着いていくのに苦労します。


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【4時半】
 八郎坂も半ばを過ぎました。
 
 空も見えるようになり、2.5キロの区間で500メートルを登る八郎坂も終わりが近づいています。
 かなりのハイペースで登って来ています。


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【5時5分】
 他の方々のペースに引っ張られて、これまでで最速で八郎坂を登り切ります。
 速い~

 そして、早朝の日差しに照らし出されるアルペンルートの解放感と達成感!!
 八郎坂を登り切ってのアルペンルートはこれで3回目になりますが、本当に気持ちいい!!

 これは自力でこの地まで登り切ったものにしか味わえない感動です。


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 開放感あふれるアルペンルートの道のりを楽しんでいたところ、本日は【立山アルペンヒルクライム2013】が開催されてており、アルペンルートを通ることが出来ず、止む終えず木道を歩いて遥か室道を目指すこととなりました。

 木道は滑るし、アップダウンが有るので先を急ぐ身としては余り好ましくないものですが、今日の場合は仕方がありません。

 しかし遠目に見える薬師岳が美しい・・・ 


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 その後も登山上級者のお二方の先導によりどんどんどんどん先へと進んで行きます。

 木道を外れて、今だうず高く降り積もった積雪の上をショートカットしてアルペンルート沿いに進みます。

 すごい・・・下界は30℃を超える6月下旬に、雪の上を歩いて先へ進むことが出来るとは想像だにしていませんでした。これならタイムロスは最小限に食い止められます。

 このように、今回の冒険ではこのお二方の知識や行動は、大変な刺激となりました。
 
 単独行や独学では、やはり成長も遅いし、限界があるんだろうな・・・
 

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【6時15分】
 弥陀ヶ原を目前にした、追分料金所を過ぎたあたりで、ついに立山アルペンヒルクライム参加選手の、先頭の方が見えてきました。

 確かスタートが5時半。
 美女平から、追分料金所までの距離が13.4キロと言うことは平均時速が18キロか・・・

 平地を軽く流しているのと変わらない様な速度で進んでいると言うことではありませんか。
 やはり超人だな。


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 その後も続々と選手達が登って行きます。

 みんな早いなぁ~。流石にこのサイクルイベントに出ようというだけのことはありますね。


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【6時25分】
 標高1,930メートル、弥陀ヶ原に到着です。

 ここでは立山アルペンヒルクライムの初級コース、ネイチャーコースのスタート地点でもあり、今だ待機中の参加者たちが、ロングコースの選手たちを懸命に応援する姿が見て取れました。
 
 いや~。このアルペンルートでこのような華やかな風景を見ることが出来るとは感動的です。


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 さあ、先へと進みます。
 その後もアルペンルートに並行する雪原を歩きつつ高度を稼いでいきます。

 ここまで来ると、景色はどんどん下界とはかけ離れていきます。
 アルペンルートからの大日連山の美しさは格別です。
 
 しかし、アスファルトに比べて、雪上の歩行は遥かに体力を消耗していきます。


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 時には、歩行可能な雪も無くなりますがそれでも、路肩に張り付きながらも、途中我々を追い越すヒルクライム参加者たちを応援しつつも先へと進みます。
 
 私も頑張るから、みんな頑張れ~!!


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 そしてついに山賊さんを発見。

 結構頑張っておられます。
 いやあ、懸命に走る姿を応援することが出来て満足です。


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 続々と参加者が登ってきます。
 みんな頑張れ~

 何だか応援しているだけでテンションが上がってきます。


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 その後ゲストサイクリストの、オリンピックメダリストのダイチの穂積、田畑選手達や、安田大サーカスの団長達の応援を経た後、ようやく最後尾のサイクリストたちが走り抜けた後、われわれ単なる登山者たちもアルペンルートの歩行を許可されたのでした。


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 ちなみに、サイクリストたちが走り抜けた後からは、帰りの送迎用のバスやトラックが何台も通り過ぎていきました。
 自走で帰ることが許されない以上、こうして乗り物を手配するしかないのでしょうが、ちょっと興ざめですね。

 大金を払って、アルペンルート入り口の桂台からでもなく、美女平からの片道のみのサイクリングで、おまけに強制宿泊のサイクルイベント・・・ちょっと不自由すぎますね。

 このような内容のイベントならば、私だったら今回のようにこうして自由気ままに、自力で登ったほうが良いかなと言う気になります。

 今後は色々な問題を乗り越えて熟成し、是非とも1回限りの記念イベントではなく、【乗鞍ヒルクライム】や【乗鞍マウンテンサイクル】にも匹敵するようなビッグイベントに成長して欲しいと思います。


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 さて、その後も淡々とアルペンルートや雪原を歩き、高度を上げ、ようやく立山が目視できるようになります。


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 眼前に屏風のように広がる立山の姿・・・雪と山肌のコントラストが美しい・・・


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 そして、奥大日岳。
 こちらは近いがためにもっとくっきりその美しいコントラストを見せつけてきます。

 雪の多く残る時期の山の美しさは別次元のものですね。


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 そして室堂付近へと至れば、荒々しくも美しい剱岳の勇姿が視界へと入ってきます。

 
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 そして雪の大谷。

 先月訪れたときは大雨でじっくり眺めることも出来ませんでしたが、写真に写った車の高さと比較しても、初夏の6月末でも10メートル近い高さが有る、迫力ある雪の壁を眺めることが出来ました。


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【8時30分】
 ようやく室堂に到着です。
 
 朝の4時前に八郎坂を出発し、木道や雪原を走るといったタイムロスを重ねながらも、この時間にたどり着くことが出来たのは大したものではないでしょうか? 

 いまだ室堂ターミナルは営業前の時間帯ですが、丁度立山アルペンヒルクライムの閉会式が行われていました。

 皆様お疲れ様です。立山を楽しんでいただけましたでしょうか?


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【9時】
 しばらくの休憩の後に、我々も登山を再開です。


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 一ノ越山荘までは、このような雪原が広がっておりました。

 登山靴ならばまだしも、グリップの弱いトレランシューズでは登りの1歩の度に体力を削り取られる様でした。


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【9時45分】
 一ノ越山荘へ到着。

 さんざん苦労させられた雪原も、ようやくこの先の登山道までには残っていません。通常通り登ることが出来ます。助かった~。 

 しかし、大分風が冷たくなってきており、ここからはウインドブレーカーを着こむこととします。


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 この時間までは、まだ天候も良く、山々の彼方には槍ヶ岳の姿も目にすることが出来ました。


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【10時40分】
 ようやく岩場を乗り越えて、立山山頂へと到着しました。


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 山頂の祠に刻まれた3,003メートルの数字。

 ああ・・・1年ぶりの立山山頂です。
 
 午前3時に出発して7時間半、やった、ようやくたどり着いた。。。
 
 最近の運動不足で登りの途中に何度も息を切らせながらもようやくたどり着くことが出来ました。


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 生憎、どんどんと雲が登ってきており視界は狭くなりつつありましたが、下を見れば黒部ダムの姿が。


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 そして、大汝山方面。 
 残念ながら、どんどん視界は悪くなってきています。

 標高3千メートルの景色を堪能するには少々物足りない光景かもしれません。

 どうやら天候は悪くなるようであり、【11時】には速やかに下山を開始することとなったのでした。


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【12時】
 室堂へ下山完了。

 登りの苦労と打って変わって、途中の辛かった雪原も足スキーで滑リ降りたりと、1時間足らずで雄山山頂から下山することが出来ました。

 しかし、なんだか今日は観光客の姿も少ない感じです。


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 その後は、少し下った天狗平山荘で昼食にラーメンを食べて、以後はわき目も振らずに下山を進めたのでした。


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【14時20分】
 折り返し地点の弥陀ヶ原へ。

 標高2千メートルを切ると、気温は高くなり暑さが堪える様になってきます。

 また、弥陀ヶ原を過ぎた後には、天候の悪化はついに表面化し、雨に打たれるようになってしまいました。。。

 まあ、雷雨ではないからいいけれど。。。天気予報は晴れのはずだったのにな・・・


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 その後も雨に打たれつつ、ボロボロになりながら歩いていたとき、池塘に幾輪もの【水芭蕉】の咲き誇る姿が見て取れました。
 
 水芭蕉なんて久しぶりに見たなぁ。なんて美しいのでしょう・・・

 アルペンルートは、多くの花々が咲き誇る道のりでもあります。
 小さな白い花に、心癒されるひと時を楽しみませてもらいました。
 

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【16時20分】
 わき目も振らずに下山を続けて、ようやく八郎坂を下り切りました。
 
 午前3時に桂台を出発しここまでおよそ13時間半の活動と相成りました。
 山頂到着が10時40分ですから片道7時間か・・・

 比較的所要時間は少ないとも言えますが、もう足がガクガクです(笑)

 今年初の登山でありながらも、まるで体力のピーク時並のハードコースを攻略することとなってしまいましたが、多くの刺激や初めての光景を見ることが出来た非常に厚みのあるイベントでした。


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 しかし、当然称名駐車場も大雨の中。
 
 ビチョビチョじゃないかよ。
 おおう・・・錆びてしまう。
 
 以後は言葉もほどほどに、それぞれの愛車にまたがり、数キロ下の自家用車へと走り抜けた後、冷え切った身体を温泉で温めて帰路へと着いたのでした。

 ああ、辛かったけど本当に楽しかった。

 立山の美しさもさることながら、今回は富山県初のビックイベントである【立山アルペンヒルクライム2013】をも堪能することが出来たなど充実した冒険の一日を過ごしました。

 さらに冒険の内容もさることながら、同行者のいる山行、しかも自分くらいしか行わないだろうと思っていたようなハードコースを進んで企画する方々と、ご一緒できたことはこの上ない刺激的かつ、感動的な出来事でした。

 あらくにさんや、お付き合いいただいたお二方には感謝に耐えません。
 是非今後とも機会がございましたら別の山行にでもお付き合いさせていただきたいと思います。


 それでは今回はこのへんで
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コメント

非公開コメント

お疲れ様でした。
[片道7時間]...ハードな行程でしたね。
でも...楽しそう、と思えるのです(笑
みなさんの四台の自転車、素敵な写真です。

そして、いいですねーいつかチャレンジしてみたいものです。



感激しました!

ども、お久しぶりです!
立山アルペンヒルクライム、無事完走しました。
弥陀ヶ原を過ぎて名前を呼ばれたとき驚きました。
まさかこんな場所で・・・・感激しました。
終盤になり、かなり足腰が疲労していたので、パワーを頂き無事完走できました。
それにしても、またまたハードなイベントを楽しんでおられますなぁー
(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

Re: タイトルなし

chief様
ありがとうございます。

今回はグランフォンド富山での体力不足を恥じての挑戦でしたが何とかやり遂げることが出来て一安心しています。そして、chiefさんの体力なら問題なく達成できるものと思いますよ(笑)

今日はじめてお会いした方々が半分でしたが、やはり同行者がいる道程というのは緊張しますが楽しいものです。
 山はどんどん高度が上がっていく過程での風景や空気の変化する感じが中々に快感です。
 もっとも、今回のような旅路は念に何度もするような内容でもありませんので、気軽に出来るような自転車でサイクリングのついでに、ちょっとした低山に登るという企画を考えるのも楽しいかもしれませんね。。。

Re: 感激しました!

山賊様
 こちらも、どこかで応援できればいいな~と思いつつ路肩の雪渓を歩いていましたが、無事発見し声をお掛けすることが出来て満足しております。
 私の方もハードなイベントを強行しましたが、アルペンルートを走る多くのサイクリストたちの姿を目の当たりにし、おかげさまで存分に記念すべき第1回立山アルペンヒルクライムの空気を堪能させていただくことが出来ました(笑)
 そして、富山県初のビックイベントの無事完走おめでとうございます!!お疲れ様でした。

OKI

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