栂海新道を踏破する! 【最終日:白馬岳~猿倉山荘】

栂海新道
09 /21 2014
 今回9月16日(火)の内容で、長かった日本海から北アルプスを繋ぐ栂海新道から始まる縦走の記録は終了を迎えます。

 前回:【3日目:朝日岳~白馬岳】

 3日間に及ぶ縦走により疲労した体を少しでも回復させるべく、白馬頂上宿舎にてバイキングの晩御飯を平らげた後に、早々と床に就いたまでは良かったのですが・・・

 昨日の夕方から雲の有る天候でしたが、深夜から明け方にかけてテントが倒壊するのでは無いかというほどの強風が加わり、生きた心地もしない中で明け方を迎えました。

 実際テントが倒壊しかかり、真っ暗闇の中で補強に追われたパーティも有るようです。
 幸い私は素人ゆえの慎重さから、しっかりとペグを打ち、岩で引き綱を補強していたので事なきを得ました。

 また、ソロテントゆえのコンパクトさも幸いしていたのかもしれません。
 中は荷物と身体でキッチキチですからね(笑)


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【4時】
 強風におびえながらも、イヤホンを付けて、ラジオを聴きながらシュラフに潜り込んでいたためそこそこの時間うとうとすることが出来ました。

 テントの中は7.8℃。

 トイレをするために外に出てみれば、強風により体感温度は3度くらいなのではないかと思われるほどの寒さです。


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 体を半分シュラフに突っ込みながらテントの前室で朝食を作り始めます。

 この3日間世話になった、アルファ米とアマノフーズのドライフード。
 そしてカップヌードルのリフィルパックです。

 流石に飽きたなぁ・・・しばらくカップラーメンもアルファ米も食べたくないや。
 それでも、カロリーの為と思って無理やり掻き込みます。

 残念ながら、私は食事については贅沢な口をしているようです。


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【5時15分】
 外が薄明るくなってきました。

 ボチボチと出発するパーティもありますが、後は下山するのみの私は、慌てずにのんびりとテントの中を片づけ始めます。

 
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【6時10分】
 それでも何だかんだでテントも撤収し、出発の準備が整いました。
 
 この数日間で、キャンプ技能もワンランク向上した様な気もしますね。
 しかし、湿った強風にさらされて、ものすごく寒い。

 そして、栂海山荘から一緒だった最後の方と、またどこかの山で会いましょうと握手を交わし、別れを告げます。
 11連休で山に入った彼は、今も北アルプスのどこかを進んでいることでしょう。
 無事に下山できますよう願っております。
 
 さて、私は一路最短距離で下山することのできる、白馬大雪渓から、猿倉山荘を目指すことにします。


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 一夜を過ごした白馬頂上宿舎を後にします。

 支配人さん。宿泊者も少なかったのに、バイキングにしてくれてありがとう~

 
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 以後はひたすらの急な下りが続きます。
 
 谷に入ってしまえば強風も遮られて暖かくなってきます。

 そして、動き始めればじきに暑くなり、来ていたレインウェアやウインドブレーカー等をことごとく脱いでいくことになりました。


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 次第に雲の下に出て、視界がクリアになって行きます。

 正面に、白馬の街まで広がる山々を見渡すことが出来ました。

 思えば、なんて山深いところを歩いているんでしょうね。


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【6時50分】
 避難小屋前を通り過ぎます。
 物置小屋のような小さなものです。


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 下を覗けば雪渓が見えてきました。


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 しかし、この下り道は、ゴロゴロした岩と砂利、そして滑り易そうな大きな石が連なっている上に急坂で、非常に歩きにくい。
 一晩休んで回復したヒットポイントはどんどん目減りしていきます。


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 雪渓の上部に取り付きますが、融解が酷くとても歩ける状態では無さそうです。

 雪渓を迂回してさらに下ります。


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 クレパス・・・ってほどでもないのだろうけれど、あの割れ目に落ち込んじゃったら、一人では早々出てこられないでしょうね。


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 大きな山肌に広がる雪渓。

 スケールの大きな眺めです。


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 雪渓の中腹位まで下った後、ようやく雪の上を歩くことが出来る様に有ります。

 いやあ、初めてだからワクワクするな。


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 アイゼンは持ってきませんでしたが、さしあたりお守り程度にとスノースパイクを着けて雪渓に挑みます。


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 雪渓上の雪は、風雨によってか階段状に波打っており、短いピンスパイクでも何とか歩くことが出来ます。
 
 しかし、想像していた以上に雪は固く、やはりアイゼンの爪でザックリと刺し貫いて歩いたほうが楽そうな感じです。

 登りは無ければ無いで何とかなるかもしれないけれど、下りは何か滑り止めがないとちょっと不安でしょうね。


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 しかし、雪渓を歩くのは中々に楽しい。

 今度はもっと早い時期に大きな雪渓を歩ける時期に来てみたいものです。


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 振り返れば随分と下まで下ってきました。

 そして、平日であるというのに続々と登山者の方が登ってきます。

 流石は白馬ですね。

 皆さん天候の事を心配しておられるようで、素直に山頂はガスと風が強かったが、雨はまだ降ってはいなかったと何度か繰り返しつつ雪渓を下ります。

 しかし、下る途中で小雨がぱらついてきて、山頂の天候はどうなったのだろうかと少し心配になりました。

 
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 雪渓終了。

 多くの登山者がアイゼンを付けてこれから登ろうとしていました。


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 この後、雨は少し強くなってきて登山道を濡らしはじめます。

 ここからの登山道は、石の転がるガレた登山道から、大きな石が敷き詰められた、非常に滑りやすい物へと変化してきました。

 ただでさえ、4日目の山歩きで足が動かなくなってきており、自分でも信じられないような小さな段差にもつまずき易くなってきているために、細心の注意を払って進んだのでした。


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【8時35分】
 白馬尻小屋へ到着します。

 多くの登山者が雨を避けて、小屋の軒先で出発の支度をしていました。


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 そして、白馬尻小屋を出てさらに歩き、いつしか登山道から、林道然とした道へと変化していきます。

 もうゴールは間近と言ったところでしょうか。


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【9時10分】
 白馬鑓温泉方面への分岐点です。

 いつか、この温泉にも入りに行ってみたいものです。


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 そして、5分もしないうちに猿倉山荘を示す看板が現れました。

 看板に従って、最後の下り道を歩きます。
 

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【9時20分】
 ゴール。

 猿倉山荘にたどり着きました。
 この時間では登り始める人もおらず、周囲にはお客さん待ちのタクシーの運転手さんの姿のみでした。

 今日は平日でバスが走っていないので、タクシーを呼ばないといけないと心配していたのですが、ちゃんと山荘で何台ものタクシーがお客さん待ちをしていました。
 よかった。
 
 白馬駅までバス1,000円に対してタクシーは3,700円と、ちょっと値が張りますがこの際背に腹は代えられません。
 

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 何はともあれ、まずはこれですね。

 旅の無事終了に乾杯!!

 午前中から飲むビールは実に美味い(笑)!!


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 その後はタクシーに乗って、白馬駅前へ。

 コインロッカーにザックを放り込み、三日ぶりの風呂へ入る為に歩いて温泉へと向かいます。


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 白馬駅から一番近い温泉、みみずくの湯。

 タクシーの中で割引チケットを貰って、いつもはスズメの行水状態の私には珍しく、たっぷり30分以上温泉の中に浸かっていました。

 いや~実に生き返りました。
 なんて風呂が気持ちいいんだろう。


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 そして風呂をあがって外を眺めれは、遥か白馬方面は、雲が晴れ始めて、その見事な山様を一部覗かせていました。

 でも見えているのは白馬三山のうち、白馬鑓ケ岳と、杓子岳の方のみで、白馬岳の方はやはりすっぽりと雲に覆われていました。

 しかし見事に山が見えるものです。

 富山ではどんなに天気が良くても、立山や剱岳と言った高峰達が、こんなにも見事に、身近に見えるなどと言うことはまずありえません。

 そして、登れる高峰達の数も多く、しかもアクセスが良い。

 長野県が登山立国である所以でしょうね・・・とてもかなわないな。

 そしてまたいつか、この白馬方面へと訪れたいものです。 


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 その後、昼食を摂り電車の時間を待ちます。
 
 3泊4日を共にした相棒たちは、すっかり使い込まれた風貌へと変化していました。
 ご苦労さん。また次も頼むぞ!!

 さて、これで全行程が終了しましたが
 第4日目は

6:10  白馬頂上宿舎テント場発
6:50  避難小屋
7:20  燕岩
8:35  白馬尻小屋
9:20  猿倉山荘
9:50  白馬駅(タクシー乗車)

と言った道程でした。
  
 昨晩強風に悩まされてしっかり眠れなかったせいもあるかもしれませんが、4日目ともなると足の限界が来るのが早かったですね。
 連日の行動を計画するときは、疲労にもよく注意して計画しないといけないことが、身に染みて判りました。

 さて、これにて遥か日本海、親不知海岸よりはるばる50キロ。
 
 標高0メートルの海岸線より3,000メートルの北アルプス目指して、栂海山荘、朝日岳、白馬岳と繋げてきた今回の冒険は終了です。

 今思い返してみても、とっても苦しく、そして素晴らしい道のりを歩いた楽しい3日間でした。

 また、初めてのテントを背負っての縦走でしたが、思っていた以上にうまく出来ました。
 これで、次回の活動への自信と成りました。

 しかし、下山しておよそ1週間が経過した現在ですが、ボロボロに疲労した身体が、ようやく回復しつつある状態であり、全快の後に次の活動へ向かって動き出したいと思います。 


 それでは今回はこのへんで
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コメント

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お疲れ様でした。
無事にご帰宅もされてなりよりです。

記事の一枚、一枚を手に汗、そして息を飲み込みながら追っていきました。
(山の位置関係、さっぱりですが(笑))
でも、ハラハラ、どきどき、わくわく感伝わってきます。

山行、楽しそうです。
行ってみたい(笑)



Re: タイトルなし

MMR様
ありがとうございます。
大荷物を背負っての道のりは想像以上に疲労しました。
そして、やり遂げた感でいっぱいで、燃え尽きた抜け殻の様になっております。

位置関係・・・
これは文章や、地図程度では伝わらないでしょうね。。。
いつ目的地に着くのかわからないので、時計と、時折現れるチェックポイントを見ながら黙々と進んでいました。

山は楽しいですよ~
散財のネタがまた一つ増えてしまうかもしれませんが(笑)

お疲れさまでした。

4日間の栂池新道縦走、
お疲れさまでした。
見どころいっぱいの登山でしたが
南国育ちの私にとっては
大雪渓の眺めは圧巻でした。
さぞ、美味しいビールが飲めたでしょうね~

Re: お疲れさまでした。

ひまわりパパ様

ありがとうございます。
雪渓はおそらく大分小さくなっていたものと思われます。
それでもあんな大きな雪の坂道は私も始めてみました。
スキー場をひたすら下る感じですかね・・・
とにかく下りは足が効かなくなっていたので参りました。
帰りに車の運転をしないでよいと思ったら、リミッターが無く酒が進んでしまいます。
連日飲まなきゃもっと動けるんでしょうね(笑)

OKI

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