七姫山『敗退』

その他の山々
04 /16 2016
以前よりずっと気になっていた山が有りました。

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 名前を知ったのも最近の事ですが平野部から見て、写真右端にある大辻山より数えて4つ目の綺麗な三角の尖がったピークを持つ標高1,335メートルの『七姫山』

 登山道は以前は有ったようで、古いブログなどを見つけましたが、今の状態はどうなのでしょう?

 しかし、その山の姿に不思議と以前より心を引かれておりました。

 加えて、4月に入って世俗の俗事に追われまくって、心も体もすっかり疲れ果ててしまっており、どうせ行くならば人の少ない山が良いと、ふらっと挑戦することにしました。

 それではスタートです。


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【9時】
 記録によれば、まずは、国立公園立山に入る直前にある林道のゲートから、道に沿って林道の終点まで登りつめるようです。

 林道脇のレストラン正面の退避場所に車を停めて、歩き始めます。
 快晴の空の下、上手く山頂へ辿り着ければ素晴らしい景色が待っていることでしょう。


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 序盤は、基本林道に沿って歩くため、道迷いの心配も無く気楽に歩けますが、道はすぐに荒れ果てて、崩壊しかかった様相を見せ始めます。

 これはすごいな・・・
 かつて砂防堰堤を作っていたころには綺麗だったのでしょうが、今は見る影も有りません。


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 しかし、忘れ去られた人工物の中でも、自然は力強く生命を育ませています。

 大量のオタマジャクシ。
 何のカエルになるのか?
 

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 そして山桜。
 綺麗だなぁ・・・
 どうしてあんな山の中にポツンと生えているのだろう?


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 そしてフキノトウや、ゼンマイ等の山菜も芽吹いておりました。
 
 少し取って帰ろうかな・・・


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 そしてカモシカ。
 
 じっと身動き一つしないでこちらの動向を観察していますね。
 心配しなくても襲ったりしないよ(笑)


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 林道は、数か所で完全に崩壊しており大量の落石や、湧水で削られて、もう林道としての機能は残っていない状態です。

 こりゃMTBで来たって走れる状態じゃないな。


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【9時40分】
 人津谷川にある、取水堰に到着します。

 気持の良いくらいの量の水が石畳の川底を流れ落ちていきます。
 夏なんか浸かってみたら気持ちよいかもしれませんね。


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 そして、この取水堰で林道は大きく曲がって更に山深く入って行くのですが、その状態にびっくりです。

 なにこれ?道なの(笑)


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 うわっすっごい笹薮!!


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 なんだこれ、完全に雪解け水で川になっています。


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 灌木が茂り、避けて通るのも一苦労の状態です。
 
 かろうじて、林道であった名残りが所々にコンクリや、排水溝が有ったりしてかつての状態を思い起こさせます。

 先週に引き続き、やっぱりマチェットが欲しい(笑)

 いや・・・ここまで来ると、チェーンソーでも振りながら歩かないと駄目かもね。


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 しばらく上って、崩落によって落ちてきたと思われる岩の有る場所が、七姫山のビューポイントです。


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 目指す七姫山の頂が、随分と近づいてきました。


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 やはり綺麗な三角形をしています。

 結局この日は山頂に立つことはかなわなかったのですが、ようやく間近でその姿を眺めることができました。


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 そして、七姫山からの稜線に続く谷には見事な砂防堰堤が築かれています。

 凄すぎる・・・
 どうやってあんな場所にコンクリの壁を作ったのだろう・・・

 この崩壊しかかった林道がかつてはあの資材を運ぶために大活躍していたのかと思うと感慨深いものです。


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 そして、標高も1,000メートルを越えた頃からは雪渓が現れ始めます。

 今年は雪も少なかったので、登山靴のみで乗り越えていくことが出来ました。


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【10時半】
 林道の行き止まりっぽい場所にある堰堤に到着。

 林道はまだ続いているのですが、雪渓により見落としてしまったため、いらぬ苦労をする羽目になります。
 

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 排水のトタンの溝?とでも言えばいいのか、その脇をよじ登って先へ進みます。


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 しばらく登ると林道の続きを発見しましたが、その状態はさらにひどい物でした。

 こりゃわかんないよ・・・
 林道は、工事が終わり使用されなくなった間に見事に原始の姿に帰りつつあります。
 ここまで来ると、マチェット程度ではどうしようも無いな・・・


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【11時】
 その後も再び林道に沿って歩きつつ、また林道を見失い、最終的に林道終点に到着しました。

 やれやれ・・・
 藪が多くて疲れた・・・

 もともと万全の体調でもなかったこともあり、疲労感はいつも以上ですね。 


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 しかしさて困った。
 もはや登山道がどこだったのかさっぱり痕跡が無い状態のようです。

 どこも似たような灌木が茂り、解らない。
 仕方ないので、過去の人たちの記録に近そうな場所で、何と無く登り易そうな場所から無理やり登ってみる事にします。


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 登ってすぐに目の前には木々が茂り、その隙間に何とか身体を押し込み、木々につかまり急登を登りつめます。

 稜線にさえ出れば何とかなるはず・・・
 そう自分に言い聞かせて、重い身体を引き上げていきます。


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【11時半】
 何とか稜線に近づいた。

 と、思った頃、コンクリで固められた壁のような急登の中に、苔むして朽ち果てる寸前のロープを発見しました!!

 やはりここがかつての登山道だったのか・・・
 木々に覆われてその痕跡は全くありませんでしたが、やはり人間登る際は似たような道程を進むようですね。


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 そして、この七姫山までの林道から続く登山道は、鍬崎山が徐々に大きくなっていく姿を見ることが出来る道のりでもあります。

 アルペンルートの道程や、美女平のバスターミナルの先に聳える尖った鍬崎山が大きく顔を覗かせてくれています。


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 鍬崎山が綺麗だ・・・
 暖冬だったとはいえ、2,000メートルを越える鍬崎山は多くが雪に覆われています。

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 そして、やや霞んでいますが背後には薬師岳も見渡すことが出来ました。


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 木々の間からは大日岳の姿も垣間見えました。
 

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 さて、稜線に登ってしまえばあとは簡単と思っていましたが、そうは問屋は降ろさず。
 全く登山道の痕跡がありません。

 ・・・七姫山の位置はわかっているので稜線に沿って進めば何とかなるのでしょうが・・・


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 歩き易そうな場所を選んで登り始めますが、ここもまた笹薮や灌木まみれで一向に先へと進めません。

 いたたたた・・・
 もうあちこち傷だらけです。


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 しかし、頭上にポツンと登山道を示すピンクのテープを発見しました。

 やはりこの道のりで間違いではないのか・・・
 しかし、間違いではないと言うその事実が、なお一層この登山道が廃道寸前の物であることを物語っていました。


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【12時】
 ギブアップ。
 
 藪が酷過ぎて先へ進めません。
 無理やり進めば山頂へ行けるかもしれませんが、GPSによればまだもう一つピークを越える必要があり、疲労した状態かつ、もともとの体調の良くない状態ではこれ以上の藪漕ぎは不可能との判断としました。

 気温も高くて、頭もボーっとしてきた。
 寝不足と連日の残業や歓送迎会で疲労の極みにあり、力も入らないし今日はもう無理。
 残念だけれどしょうがないな・・・


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 その後は下山し、途中の堰堤で昼食を摂ります。
 カップラーメンと、コンビニ立山サンダーバードのサンドウィッチです。
 
 やはり、サンダーバードのサンドは美味しい。
 食べて、少し休んだら元気が出てきました。

 遅くならないうちに下山することとします。
 さよなら七姫山。

 残念だったけれど、またいつか・・・
 

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【14時半】
 無事に下山を完了しました。
 快晴の天気の中、ピークを踏めずにかつ北アルプスの展望を満喫できなかったのは残念でしたが、この七姫山に至るまでの、崩壊しかかった林道から登山道までの道のりは、これまでに体験したことの無い新鮮な物であり、楽しい時間でした。

 さあ帰ろうと思っていた時に、かつて有志と七姫山の登山道を造ったのだと言う方に声をかけられました。

 登山道の状態を聴かれましたが、今日のような状態であることをお伝えすると、とても無念そうであり七姫山登山道への愛着を感じさせられました。
 
 この方が登山道を開いたのが10数年前。
 私が参考にしたブログ等も10数年前の物と、時期も重なり登山道が開かれた頃には素晴らしい展望を持つ七姫山は多くの登山者で賑わったようですが、林道ゲート傍の店舗の反対により廃れていったようです。

 ・・・何と無く想像はつくけれど、どちらの言い分もわからないでもない。
 
 ただ世俗の煩わしさから逃れようと訪れたこの七姫山の状態が、まさに俗世間の影響を強く受けた結果の物であることは何とも言えない皮肉ではありますね。
 
 願わくば、今一度山頂への道が開かれて、七姫山にかつての賑わいと輝きを取り戻してほしいものです。


 それでは今回はこのへんで
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